福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

還暦求聞持成満の記その6

2009-10-20 | 還暦求聞持成満の記
基は三界百億の屋形をつくさずとなす。祈祷は静舎の心地に鎮め長養します。慈悲忍辱言語につくすべからず。末世においてこの太龍寺に詣で本尊の宝前になして日月星を拝したてまつるは世上を保冶し大家を荘厳するのみにあらず。勝妙の快楽をうけて柔和正直の徳を得たてまつるべし。

聞くやいなや。舎心とは心を舎(おき)得るによって一切衆生に果報の福智愛の三徳を鎮治せしむるによって舎心と名ずく。往昔は本堂もなく神武祈降影向の虚空蔵舎心石に安座をしめしたまふ。空海神代の妙貴をたずねて金剛遍照五十(いそし)ののち。拝登安座百日を期して六時温座の求聞持護摩。三十五日に大願を成就せしめ一切衆生不尽與楽のみはらい供、二十一日に成就せしめおわんぬ。天地和合風調雨順の祓供、九日に成就せしめおわんぬ。

その日、帝釈天影向をたれ不動尊の御頭を作て空海にたまふ。両の手はかたじけなくも天照太神宮、雨宝童子と化して作り在し。五身の衣体は空海つくりたてまつる。両足は鷲敷の一殿、大已貴尊の作なり。この不動明王見たてまつる輩においては生々世々無病息災をえんことうたがいなし。
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