業の出方
2020-12-09 | 諸経
業の出方に八種あり
阿毘達磨大毘婆沙論では業の出方に八種あるとしています。
「八種業を説く。謂く
1、順現法受業(現世に善悪業をなして現世にその報果を受けること)に二種あり。
1の一、異熟決定(現世の報果が決定している)、
1の二、異熟不決定(現世の果報内容は決定してない)。
2、順次生受業(現世に善悪業をなして、その報果を次の世で受けること)、
2の一、異熟決定(来世の報果が決定している)
2の二、異熟不決定(来世の果報内容は決定してない)
3、順後次受業(現世に善悪業をなして、その報果を第三世以降で受けること)、
3の一、異熟決定(第三世以降の報果が決定している)
3の二、異熟不決定(第三世以降の果報内容は決定してない)
4、順不定受業(現世に善悪業をなして、その報果をいつの世で受けるか決まってないもの)に亦た各の二あり。
4の一、異熟決定(時期は不定だが報果内容は決定している)、
4の二、異熟不決定(時期も報果内容も決定してない)なり。是れを八業をいう。
中において諸異熟定業は皆な不可轉なり。諸異熟不定業は皆な可轉なり。此れを轉となす故に禁戒を受持し梵行を勤修す。(現世・来世・再来世・不定世の果報が決定してない報果は、戒律・善行により果報を変化できる)」
現世・来世等の果報の決定してない業は戒を守ったり善行で消すこともできる、ということです。