高尾山内八十八大師の記録
5月10日(火)東京・八王子の高尾山薬王院では、毎年恒例の高尾山内八十八大師巡拝のお山めぐりを開催しています。春と夏の2回、行なわれ、春は、5月、お山の中腹で南側に当たる、「琵琶滝」、また北側の「蛇滝」とそれぞれ2コースの巡拝コースがあり、春は、「琵琶滝」コースです。
此の日、この高尾山巡拝のイベントに参加したのは、高原僧正様、高橋様、角田の3人です。来る22日(日)の、福聚講で予定されている関東三十六不動霊場の、第八番札所「飯縄大権現」であり、事前の予行演習を兼ねた、巡拝行でもありました。
午前8時、高尾山山麓にある不動院に集合、此の日、参加した巡拝者は、男子10人女子9人の計19人。皆さん、お年を召した方々で、殆どの人が、高尾山で、催行している「健康登山」をしている常連の人たちでした。そこへ、我われが、参加したわけです。不動明王様に般若心経をお唱えして、出発です。午前9時20分、修験道の行者姿の年若い山伏二人が、一人は、、先頭に先導し、一列に連らなつて、山道を歩きます。最後列には、しんがりの山伏が、ついて、皆の用心をしてくれています。ゆっくりと、歩くので、私には、丁度よい歩測でしたが、高原僧正様、高橋様には、じれったかつたかもしれません。先頭の山伏が「懺悔懺悔」と声を挙げると、巡行者は、「六根清浄」と合わせます。高尾山は、おほとけ様の世界で、我々は、おほとけ様の、胎内を巡り歩き、山内八十八大師様が祀られる聖所をお参りしながら、心の中を、清浄にし、俗念を払拭して、帰依すると云います。
「琵琶滝」コースは、勾配の高い岩石の混じった細く狭い山道で、山側の反対の道の端は、千尋の森です。ジグザグの道です。結構、怖いところもあります。途中3回の休憩を取り、無事山上の十一丁目茶屋に就いたのは、午前11時、でした。一杯の水の美味かった事。甘露の水でした。ここからは、薬王院の通づる山道で、難行の苦労は、要りません。仏舎利塔で、ご法楽を挙げ、午後12時30分、薬王院大本堂で、お護摩厳修に与かります。そして、午後1時20分、客殿で、精進料理の昼ご飯を戴きました。この間、高原僧j正様は、「蛇滝コース」の下見に行かれたのでした。
午後2時、薬王院を出発。山麓の不動院に向かいます。途中、金毘羅台で、76番~87番大師様にお参りします。此の日は、八王子地区は、午後3時ごろから大雨になる予報が出されていて、巡拝の行程も変更されました。予報は、当たって、雨が降り出しました。が、午後3時10分、全員無事、ただし内3人の人が、帰りのケーブルカーに乗りました。、不動院に辿り着き、ご法楽を挙げた後、午後3時25分、散会しました。
汗まみれになりましたが、快い疲労感に満たされ、すがすがしい思いに浸されました。
勿論、終わった後は、お蕎麦が、美味い「高橋屋」で、祝杯をあげました。
此の日の巡行で、終始、高原僧正様から、ご心配をかけてしまいました。いつもの巡拝は、平地のお寺でしたので、つい「杖」をもたづに参加していたので、此の日ももたづに行きました。山道は、「杖」がいると。高原僧正様からご自身の、錫杖を、終始お貸し戴きご迷惑をお掛けしました。確かに、山道は、「杖」が、便りです。滑り転げそうになるところを、「杖」が助けてくれます。また、平地の道で、「錫杖」を、平らにもつて居ると、山伏から、「錫杖」は、タテに持つようにと諭されました。高原僧正様は、「杖」は只の、杖ではなく、「お仏さまです」仏様をないがしろにしてはなりません。「同行二人」お仏様、お大師様の何時も一緒なのです。「杖」はただの棒ではなく、家では、床の間に、菅笠と一緒に置くものです。
次に、高原僧正様が、人知れず黙々と、皆の足元に落ちている、芥や塵を拾っておられることです。何でもないような事ですが、此の日は、ハッと思わされました。何事も口にされず、ただ一人、自然体で、道端の塵を拾っておられる。菩薩様の姿を重ね合わせてみる思いでした。まだ感じた事があるのですが、切りがありません。ともあれ、自分自身の、信仰生活を顧みると、自分自身の執着から、逃れ得ず、つい、小ムヅかしい宗教書や、仏論書に頼って、理屈で解釈し頭でっかちにになっていて、身近な、ところで、単純、些細な事柄の中に、深い真理がある事を、いつも見過ごしている事を、痛切に感じさせられました。恥ずかしい限りです。
高尾山は、20年前には、季節をとはづ、早朝一番護摩に行き、ただ一人、お加持を戴いたり、滝業をして、修行らしきことをしていたものです。しかし、山から下りると、たちまち世間の渦の中に巻き込まれ、完璧で、典型的な会社人間となってしまい、あと20年、高尾山にご無沙汰してしまいました。此の失われた歳月を思うと、無念、慙愧の思いがするのですが、「過去は、追わない。過ぎた事は、忘れよ」と云うおほとけ様のお声を聞きながら、此の5月10日をもって、再度、懺悔行を行おうと、胸に念じた次第です。
5月10日(火)東京・八王子の高尾山薬王院では、毎年恒例の高尾山内八十八大師巡拝のお山めぐりを開催しています。春と夏の2回、行なわれ、春は、5月、お山の中腹で南側に当たる、「琵琶滝」、また北側の「蛇滝」とそれぞれ2コースの巡拝コースがあり、春は、「琵琶滝」コースです。
此の日、この高尾山巡拝のイベントに参加したのは、高原僧正様、高橋様、角田の3人です。来る22日(日)の、福聚講で予定されている関東三十六不動霊場の、第八番札所「飯縄大権現」であり、事前の予行演習を兼ねた、巡拝行でもありました。
午前8時、高尾山山麓にある不動院に集合、此の日、参加した巡拝者は、男子10人女子9人の計19人。皆さん、お年を召した方々で、殆どの人が、高尾山で、催行している「健康登山」をしている常連の人たちでした。そこへ、我われが、参加したわけです。不動明王様に般若心経をお唱えして、出発です。午前9時20分、修験道の行者姿の年若い山伏二人が、一人は、、先頭に先導し、一列に連らなつて、山道を歩きます。最後列には、しんがりの山伏が、ついて、皆の用心をしてくれています。ゆっくりと、歩くので、私には、丁度よい歩測でしたが、高原僧正様、高橋様には、じれったかつたかもしれません。先頭の山伏が「懺悔懺悔」と声を挙げると、巡行者は、「六根清浄」と合わせます。高尾山は、おほとけ様の世界で、我々は、おほとけ様の、胎内を巡り歩き、山内八十八大師様が祀られる聖所をお参りしながら、心の中を、清浄にし、俗念を払拭して、帰依すると云います。
「琵琶滝」コースは、勾配の高い岩石の混じった細く狭い山道で、山側の反対の道の端は、千尋の森です。ジグザグの道です。結構、怖いところもあります。途中3回の休憩を取り、無事山上の十一丁目茶屋に就いたのは、午前11時、でした。一杯の水の美味かった事。甘露の水でした。ここからは、薬王院の通づる山道で、難行の苦労は、要りません。仏舎利塔で、ご法楽を挙げ、午後12時30分、薬王院大本堂で、お護摩厳修に与かります。そして、午後1時20分、客殿で、精進料理の昼ご飯を戴きました。この間、高原僧j正様は、「蛇滝コース」の下見に行かれたのでした。
午後2時、薬王院を出発。山麓の不動院に向かいます。途中、金毘羅台で、76番~87番大師様にお参りします。此の日は、八王子地区は、午後3時ごろから大雨になる予報が出されていて、巡拝の行程も変更されました。予報は、当たって、雨が降り出しました。が、午後3時10分、全員無事、ただし内3人の人が、帰りのケーブルカーに乗りました。、不動院に辿り着き、ご法楽を挙げた後、午後3時25分、散会しました。
汗まみれになりましたが、快い疲労感に満たされ、すがすがしい思いに浸されました。
勿論、終わった後は、お蕎麦が、美味い「高橋屋」で、祝杯をあげました。
此の日の巡行で、終始、高原僧正様から、ご心配をかけてしまいました。いつもの巡拝は、平地のお寺でしたので、つい「杖」をもたづに参加していたので、此の日ももたづに行きました。山道は、「杖」がいると。高原僧正様からご自身の、錫杖を、終始お貸し戴きご迷惑をお掛けしました。確かに、山道は、「杖」が、便りです。滑り転げそうになるところを、「杖」が助けてくれます。また、平地の道で、「錫杖」を、平らにもつて居ると、山伏から、「錫杖」は、タテに持つようにと諭されました。高原僧正様は、「杖」は只の、杖ではなく、「お仏さまです」仏様をないがしろにしてはなりません。「同行二人」お仏様、お大師様の何時も一緒なのです。「杖」はただの棒ではなく、家では、床の間に、菅笠と一緒に置くものです。
次に、高原僧正様が、人知れず黙々と、皆の足元に落ちている、芥や塵を拾っておられることです。何でもないような事ですが、此の日は、ハッと思わされました。何事も口にされず、ただ一人、自然体で、道端の塵を拾っておられる。菩薩様の姿を重ね合わせてみる思いでした。まだ感じた事があるのですが、切りがありません。ともあれ、自分自身の、信仰生活を顧みると、自分自身の執着から、逃れ得ず、つい、小ムヅかしい宗教書や、仏論書に頼って、理屈で解釈し頭でっかちにになっていて、身近な、ところで、単純、些細な事柄の中に、深い真理がある事を、いつも見過ごしている事を、痛切に感じさせられました。恥ずかしい限りです。
高尾山は、20年前には、季節をとはづ、早朝一番護摩に行き、ただ一人、お加持を戴いたり、滝業をして、修行らしきことをしていたものです。しかし、山から下りると、たちまち世間の渦の中に巻き込まれ、完璧で、典型的な会社人間となってしまい、あと20年、高尾山にご無沙汰してしまいました。此の失われた歳月を思うと、無念、慙愧の思いがするのですが、「過去は、追わない。過ぎた事は、忘れよ」と云うおほとけ様のお声を聞きながら、此の5月10日をもって、再度、懺悔行を行おうと、胸に念じた次第です。