国民の祝日に関する法律では
「第2条「国民の祝日」を次のように定める。・・春分の日、 自然をたたえ、生物をいつくしむ。 ・・秋分の日、 祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ。 」としています。
秋分の日はお彼岸の中日でもあります。
「彼岸」とは サンスクリット語pāramitāパーラミターの訳で、正しくは「到彼岸」即ち生死輪廻の此岸を離れて涅槃常楽の彼岸に到達するという意味です。原語「パーラミター」は「(到)彼岸」と同時に「波羅蜜(多)」とも音訳されます。
「波羅蜜」とは何なのか? この「パーラミター」は布施・持戒 ・忍辱・精進・禅定・智慧 の6種の徳に分類されます(六波羅蜜といいます)。この六種の徳目を実践することにより「本当の世界」に至るということです。六波羅蜜を実践すると彼岸に行けるということはこの世にも彼岸があるということです。彼岸(本当の世界)は遥かかなたではなくここにもあることです。そしてその徳を先祖に回向することにより先祖も佛果を増進できるのです。
彼岸会は、桓武(かんむ)天皇の延歴24年(805)、
皇祖の追善供養のため、春と秋の彼岸7日間に、
全国の国分寺で金剛般若経を読経させたのが
始まりといわれています
江戸時代には庶民の間に年中行事として広まったとされます。庶民にもこの期間だけでも精進させ先祖の徳を増進させようとしたのでしょう。
「彼岸」は厳然としてあります。
芭蕉も「今日彼岸、菩提の種をまく日かな 」と詠みました。
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