福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

Q,焼香の理由?

2016-08-31 | Q&A
A,仏様に精進を誓うとともに、自身の臭気を消し、魔を遠ざけ神仏善神の力を増し、仏様と心が通じるようになり、死者には供養となる、のが焼香の功徳です。

1、説法明眼論に「香は魔を遠ざけ仏神に守られて善行は成就する」とあります。
(説法明眼論(焼香品第四)至心二香木ヲ焼ケバ天魔及ヒ波旬、香ヲ聞テ失心シテ退クコト楢シ死門二入ルガ如シ、讐ヘバ蜣蜋虫(リョウキョウチュウ)ノ天ノ甘露ノ美二酔ヒ、蚪蟢(トウキ)苦辛ヲ好テ、其ノ昧最モ美ナリト為ルガ如ク、魔民モ亦是の如シ。香ヲ聞テハ臭悪ト嫌フ、若し悪臭ノ気ヲ聞テハ、カヲ増テ功徳ヲ防ク、若し入美香ヲ焼ケハ魔倫ハ他方二趣キ、仏神ハ歓喜シテ守り、修善は必ス成就ス。)

2、陀羅尼集経には、香華供養等により「一切の鬼神は敬良し福力具足し功徳円満す」とその功徳が説かれています。
3、律相感通伝には、「人間の臭気は上四十里に達する、諸天はこれを厭う、しかし佛勅により(衆生済度のため)地に降りないわけにゆかない。ゆえに仏事には(諸天に人間の臭気を避けていただくため)必ず香を焼かしめる」とあるようです。(密教仏事問答)
4、大宋僧史略には「須達長者(給孤独長者)は仏を請待せんと思い夜もすがら、楼に登り香炉をとって信心をおこした。このため明日の食時には仏が来られるということを知ることができた。香を信心の使いとしたのである。」とあるようです。(密教仏事問答)
5、阿毘達磨倶舍論等には人が死んで四十九日間を中陰と言い、香りだけを食するとされます。(阿毘達磨倶舍論 「・・中有食香爲食・・」)
6、焼香は六波羅密のうちの「精進」の徳をも表します。
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