日本後紀 / 延暦十八年(799)
「二月乙未(二十一)条・・・ 贈正三位・民部卿兼造宮大夫・美作備前国造・和気朝臣清麻呂薨ず。・・・宝字八年大保恵美忍勝叛逆伏誅 連及び当斬の者、三百七十五人なり。 法均切諌す。 天皇之を納れ死刑を減じ処するに流徒を以てす。 乱止りての後、 民苦飢疫し草間に棄子す。一を遣りて収養し八十三児を得、 同じく名けて養子となす 葛木首を賜ふ。 (後略)
(二月二十一日、贈正三位で民部卿、造宮大夫、美作・備前の国造、和気朝臣清麻呂が亡くなった。 天平宝字八年大保の恵美忍勝(藤原仲麻呂)が叛逆し罪に伏した。それに連なり及びて斬に処すべきものは三七五人に至った。法均(和気朝臣清麻呂の姉、俗名・広虫)は厳しく諫め、称徳天皇はこれを聞き入れ、死刑を減じ流・徒に処した。乱が終息した後、民は飢えと疫病に苦しみ子を草むらに棄てた。法均は人を遣わして収養せしめ、八三人の子を得た。同じように養う子に名前を付け、葛木首という姓を賜った。)
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