福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

四国八十八所の霊験・・・その72

2018-12-10 | 四国八十八所の霊験
善通寺のあと丸亀市街地を歩きました。近くの土器町が母の実家で昔はよく祖母や甥姪達と近くの土器川で蜆取りをしたものです。

 そのうち品のよいおばあさんが自転車で近付いてきて「ちょっとすみません、わたしもお遍路行きたいけど行けないので」といって200円お接待してくれました。
合掌し「札所にお供えさせていただきます」といいながら納札を渡しました。

 このあと満濃池の別格神野寺を御参りしました。
ここも憧れのところでした。「百姓恋い慕うこと実に父母の如し」といわれたお大師様は弘仁12(821)年満濃池改修別当に任ぜられわずか三月で現代にも通ずる逆アーチ型の堤防を築き周囲20km貯水量1540万tの日本一の溜池を完成されました。大師の伝記の多くには池の堤でお大師様が護摩を焚いておられるところが出てきます。

別格札所神野寺は質素なお寺でした。着くと堤の上からお大師様の像が大きな満濃池を静かに見下ろしておられました。


昭和天皇や三笠宮、高松宮の行幸碑もあります。お参りの人もなくゆっくり本堂でお経をあげることができました。帰ろうとすると境内で遊んでいたヨチヨチ歩きのお寺の子が近付いてきました。そして黙ってもみじのような手に握った石を二つ渡してくれました。

あとから思うともう一度こいということだったのでしょう、一年もたたないうちに二度目のお参りができました。
二度目のときは満濃池へはタクシーでいきました。白髪の運転手さんが不思議な人で信仰譚を語りだしました。
「わたしは喉にポリープが出き声がでなくなりました。手術もいやでしたのであるご縁でお地蔵様に21回の願掛けをしました。お地蔵様をおまもりしている行者さんのいうことには「神仏に念が通じれば必ずおかげはいただける」とのことでした。案の定18回目くらいからすこしずつ声がではじめ、21日にはすっかりよくなりました。ありがたいことでした。いまもお礼におまいりは欠かしません。」といいます。
この話を聞いてから私は人にお参りでお陰を頂く方法として必ず21回はお参りする事、をお伝えしています。実際ある超一流企業の最先端の課長さんがうつ病になった時、21回川崎大師をお参りしたらと勧めて18回目に快癒して復職したことがありました。
愚息が神戸に転勤になって悩んでいた時近くの須磨寺に21回お参りしているうちに大阪・東京へ帰る事ができました。

「念が通じる」といいます。「虚仮の一念」ともいいますが神仏に念が通じるとほんとうにお蔭をいただけます。多くの人が必死の祈りでお蔭を頂いています。この遍路記はそのことをしらせたくて書いているようなものです。

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