おれはここで生きている

■味乃家 魚野川■新潟県魚沼市下島70-1 定休日 水曜日
死ぬまで生きる のらりくらりのなんでもありのガクさん

マキ婆の子育て

2006-12-16 08:18:22 | Weblog
除雪隊の朝食を出さなければと目覚ましをかけておいた。
前は明るくなると自然に目が覚めたのに六時半ごろまで暗いから寝過ごしてもいけないからだ。
目覚ましがなる前からほんとにスイッチを入れたのだろうかと見たりして目覚ましの鳴るのを待っていた。
そしたら物音が聞こえて誰か来た様な気配。
マキ婆かなと思って調理室に行ったら電気も何も付いていないので変だなー鍵を持ってるのはそんなにいないのにと思いまずストーブをと思って除雪隊の食事するとこの部屋に行った。
人の気配でビックリしたがマキ婆がせがれさんの車に一緒に乗ってきて早かったので休んでいたのだった。
その頃になったら東に日が昇る気配がして明るくなってきた。
雲は駒ヶ岳の後ろにあって雲の切れ間が茜色に染まっていた。
朝日が雲の間より顔を出し始めたらカラス達が我先に飛んできた。きっと残り少ない柿が熟したのを取りっこするためだろう。
マキ婆が掃除する朝、娘も遣って来てマキ婆の後を付きながら仕事を手伝っている。
なにかちょっとすると頭が痛くなるから足手まといの方だが妻が入院した頃から一緒にいてくれるので娘の状態も安定している。
僕たちみたいに忙しいと話を聞いて遣れず怒り付けてしまうが、マキ婆はてを休めず一から聞いてやって駄目なものはやさしく諭してくれる。
お陰で目の輝きが別人みたいになりハッキリして体も動くようになってきた。
見ているとほめる事とありがとうと言う言葉で会話が成り立っているようだ。
朝娘が早く行かないとマキさんが待っているから早く迎えに来てと催促が来るほど楽しみにしている。
人間頼りにされていると思うときっと嬉しく頑張ろうと言う気になるのかな。
僕たちも板長もほかの皆もマキさんに育てられたのだろう。
二人の息子は片親だったけど一生懸命生きるマキ婆の後姿を見て育ったらしく皆立派な人になっている。
土曜日でそして忘年会真っ最中だから忙しいのにこの前車を落とした近くのなめこが気になって妻に又あのなめこを取りに行こうと誘うのもためらわれて、その次に慶んでもらったい人に電話した。
晴れているから海に行って自分の船で釣りに行ったかと思ったけど、マキ婆がテレビで突風が吹くといってたので寺井さん海に出れないだろうなと思い携帯に電話した。
案の定波が高くてマリーナで海を見ていた。
海に出れないから山にキノコを取りにきなよと。
そしたら遣って来てこの前のところに案内をした。先客の知り合いが二人して大汗をかいっていた。
ガクさんにあったらもう駄目だといって帰っていった。
何が駄目なのだろう。その人達が皆取ってしまったと思ったがまだ気づかれないで隠れているものもある予感がしたので薮の中に回って探すとやはり妻に取らそうと思っていたキノコがあった。
HPの表紙にあるなめこが倍くらい大きくなって見事に輝いていた。
わざわざ海から呼び寄せたのに何も無かったらこまると思ってたから内心大喜びで、このキノコの取り方からだともう一本のきに有ったなめこも取られて無いようなので場所を教えて駆け足で店に急いだ。
あまり慌てて走ったので木の根に引っかかってコケそのまま横になって息を整えた。
落ち葉の匂いと小鳥達の鳴き声が聞こえまだ残っている青空にもう春の用意が出来た細い枝の先に小さな蕾が揺れていた。
コメント
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