大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆奇妙な恐怖小説群
☆ghanayama童話
☆写真絵画鑑賞
☆日々の出来事
☆不条理日記

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆分野を選択して、カテゴリーに入って下さい。

A,日々の出来事

☆( 1年間366日分の日々の出来事  )

B,日々の恐怖

☆( 日々の恐怖 )

C,奇妙小説

☆(  しづめばこ P574 )                          

霧の狐道77

2008-06-28 18:35:23 | E,霧の狐道
 俺は商店街を抜けて、大通りに入る。
道幅が広くなり上り坂になった。
上り坂はさすがにキツイ。
それに向かい風だ。

「 ウググググゥ~~!!」

俺は自転車を漕ぐ足に疲れを感じた。

「 ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ・・・・。」

 スピードが緩む。
後ろをチラッと見る。
ミニサイクルに乗ったカナトコ頭はヨロヨロと遥か後ろを走っている。
止まりそうなスピードだ。

“ あいつは、追い着くのは無理だな・・・。”

でも、運搬車の原爆頭が妙に早い。
もう、カナトコ頭のミニサイクルを追い越して、カナトコ頭の前を走っている。
 俺は、原爆頭の運搬車を見て驚いた。

“ ・・・・・!?”

自転車にモーターが付いている。

“ うわっ、変速機付きの電動ハイブリッド自転車!
 これは大変だ!!”

俺は前を向いて、必死で立ち漕ぎで自転車のペダルを踏む。

「 わっし、わっし、わっし!!」

でも、運搬車に乗った原爆頭が、猛烈なスピードで追い着いて来た。
後ろに、ゼイゼイ言う息が徐々に大きくなって来るのが感じられる。



☆HOMEページに戻る。
  HOMEページ
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

☆童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。

-------大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ-------