山下先生が俺に言った。
「 おまえだな、このォ~!
ウイルスに感染させやがって!
パソコン、どうしてくれるんだ!」
「 いや、動かしてないですよォ~。」
「 じゃ、どうして、コイツがいるんだ?」
画面のキツネは、二カッと笑ってVサインを挙げた。
どうせ説明しても分かって貰えそうも無いので、俺はキツネをウイルスと、先生の希望通り言うことにした。
「 先生、昨日、エッチなサイトでも、見ていたんじゃないですか?」
「 えっ、・・・・・・。」
山下先生は黙った。
「 ホラ、やっぱり見てたんだ。
だから、ウイルスに感染したんですよ!」
「 う、ウルサイ!」
「 どうするんですか?」
「 いや、冷静に考えると、心配は無い。
こう言うときのために、パソコンにはウイルス駆除ソフトがインストー
ルされているのだ。」
「 へぇ~。」
「 ウイルス駆除ソフト、結構、高かったんだぞ。
でも、まだ、動かしたことが無いんだ。
どんな、画面が出て来るのかな?
今まで、ウイルスに感染したこと無かったからな。
しかし、いよいよ、今回、出番がやってきたのだ。
買っておいて良かったなぁ。」
「 早速、やってみて下さいよ!」
「 よし、まず、“ウイルス・駆除ソフト・モグモグ7”と打って、次
にパスワードは“モエモエコロコロ”だ。」
「 ・・・・・・・。」
俺はソフトの名前を聞いて思った。
“ 何だか、ウイルスに返り討ちになりそうな感じだけど・・・・。
もうちょっと、まともな駆除ソフトは無かったのかなァ・・・?”
それでも、山下先生は嬉々としてパソコンのキーボードを叩いている。
“ カタカタカタカタ・・・・。”
そして、打ち込みが終わると、勝ち誇った顔で言った。
「 ムフフフフ、打ち込んだから、エンターを押すぞ!
行けぇ~モグモグ7、ウイルスを叩き潰すのだァ~~~!!」
“ ポチッ!”
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