大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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☆(  しづめばこ P574 )                          

霧の狐道100

2008-08-17 18:52:23 | E,霧の狐道
 俺の目指す、山住神社の脇社のお稲荷さんは、参道の途中にある。
参道は木々に挟まれて暗く、両脇には落ち葉が積もっている。
しばらく歩いては、キョロキョロ辺りを見回す。

“ 確か、この辺りにあった筈だが・・・。”

参道沿いに低木が茂っているところを越えて右を見ると、狭い道の奥に小さな社が見えた。

「 あった、あった!
 これだ、これだ!
 ムフフフフフ!!」

俺は、狭い道の奥に進んだ。

「 うん、うん、稲荷だ、稲荷だ。」

石のキツネが、左右で俺を出迎えている。

“ よく来たなァ~~~。”

歓迎の声が聞こえて来そうだ。
低い木々に囲まれた社は、小さくって少々古びてはいるが、きっと全国の稲荷ネットワークに通じているだろう。

“ よし、早速、用件をお願いするぞっ!”

 俺は、スーパーの袋からお揚げを取り出した。
そして、さりげなくアピールした。

「 ホント、このお揚げをキープするのにメチャメチャ苦労したんですからね!」

一応、こう呟いて置くとお揚げの評価も高くなると言うもんだ。



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