大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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霧の狐道95

2008-08-05 19:21:45 | E,霧の狐道
 山下先生は、画面を注視した。

「 何だ、これは?」

キツネの横に、小さな木槌を持った萌え系のかわいい女の子が現れた。
 キツネが女の子を指差して、こちらに合図を送っている。

「 えっ、“この女の子の木槌で僕を叩け”か・・・。
 女の子の動きは、←、↑、→、↓のキーで、木槌で叩くときは、Zキー
 か・・・。
 モグラ叩きの要領だな。
 これ、分かり易いな・・・。」

山下先生は、パソコンの前に座り直して言った。

「 よし、早速、駆除するぞっ!!!」

俺は思った。

“ ウイルスに、動かし方を教えて貰ってどうすんだよォ!”

山下先生は、パソコンを操作し始めた。

“ カタカタカタ、パシパシパシ!”

画面を逃げ回るキツネを、萌え萌え女の子が追い駆けて行って、パシッ!と木槌で叩く。

「 くそ~っ、すばしっこいヤツめ。
 これで、どうだ。」

“ パシッ!”

「 うおっ、やった、やった、当たったぞ!
 ウイルスをやっつけたぞ!」

叩かれたキツネは、プシュッ!と消えた。

「 ・・・・・・、あれっ?」

キツネが二匹現れて、ピョンピョン跳んでいる。

「 おのれ、増殖しやがって・・。」

再び、山下先生の戦いが始まった。

「 このォ~~!
 エイッ、エイッ、エイッ!!」

“ パシッ!パシッ!”

キツネを二匹叩くと、キツネが三匹現れた。

「 ゲッ、これは、切りが無いぞ・・・・。」
「 先生、駆除のマニュアルを調べた方がいいんじゃないですか?」
「 うん、そうだな。」



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