俺は一旦眼を瞑った。
“ 悪夢なら、早く覚めろよな・・・。”
俺は再び眼を開けた。
でも、状況は変わらない。
“ う~ん・・・・?”
俺はベッドに仰向けになって、右から左へ、左から右へ跳んで行くガマ太郎の白い腹を見ながら思った。
“ 何で真夜中に、こんな訳の分からない連中の相手をしなければならないんだ。
ええ加減にせえよなぁ~。
俺は病人なんだぞ。
こいつらを、さっさと退散させよう!”
俺は、この状況を打開するため、お揚げ婆さんに取り敢えず言った。
「 ああ、分かった、分かった。
俺が悪かった。
取り敢えず、謝るよ。
ゴメン、ゴメン。
これでいいだろ。」
お揚げ婆さんの声が上のほうで聞こえた。
「 ガマ太郎、ストップじゃ!」
ガマ太郎は跳ぶのを止め、俺の右にヒラリと降りた。
続いて、ベッドで寝ている俺の右上に、お揚げ婆さんの顔がヌッと現れた。
お揚げ婆さんはニタニタ笑っている。
“ 謝ったし、満足したのかな?”
お揚げ婆さんは、俺の顔を覗き込み言った。
「 ふふふ、とうとう、謝ったな。」
「 もう、充分、謝ったから、家に帰れよ。」
「 ふふふふふふ、ダメじゃ。」
「 どうして、ダメなんだ?」
「 まだ、体中から血が噴き出しておらんじゃろ。」
「 呪文を家に帰って覚えろよ。」
「 う~~ん、もっと、おまえが困ることはないかの・・・?」
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