大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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☆(  しづめばこ P574 )                          

霧の狐道154

2008-12-03 20:06:58 | E,霧の狐道
左右から響いて来る声は、俺の頭の上で交差して迫って来る。

“ うわっ!!”

右からやってきた呪文と左からやってきた呪文が、俺の左右の耳から同時にピタッと頭に入って来て“ピキ~~ン!!”と一致した。

“ 何だ、何だ,何だ、これは!
 俺の頭の中で呪文が鳴っているぞ。”

呪文の焦点が俺の頭でピタッと合った感じがする。
それに、俺はフッと思った。

“ ん、この声って何処かで聞いたような・・・・?
 何処だったかな・・・・?”

それほど親しいヤツではないことは確かだ。
でも、聞き覚えはある。
頭の中でピタッと合ったとき、声の質から婆さんだと思った。

“ でも、田舎の婆さんじゃ無いな。”

 俺の母方の婆さんも呪文を使えそうなババアだが、連絡は電話で来る。
それに第一、声の質が田舎の婆さんではない。

“ 誰だったかな・・・?”
 しかし、・・・・・・・・?
 んんん・・・、俺の頭で声の焦点が合ったと言うことは!
 あの呪文は響きながら俺を探していたのかもしれないぞ?
 何か、ア・ヤ・シ・イ・ナ・・・・。
 あれっ!?”



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