大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 6月29日 おじさん

2014-06-29 19:02:43 | B,日々の恐怖



   日々の恐怖 6月29日 おじさん



 俺が小学2年生の時の話だ。
ある日、熱が出て学校を早退してきた俺。
学校と家が近い、父は仕事、母は出かけていた為、歩いて帰って来た。
 二階の部屋で寝ていると、一階から物音が聞こえた。
母ちゃんが帰って来たのかなと思って一階に行ってみると、隣の家のおじさんがいた。
手には包丁持ってて、昼間に家にいる俺を見てびっくりしてた。
それで、「おじさんがいたこと、内緒にしてくれるやんな?」って言ってきて、包丁に釘付けな俺は、むちゃくちゃ怖くてうんうんと頷いた。
親に言いたかったけど、殺されるかもしれないと思って言えなかった。
 それから月に一回、おじさんが沢山のお菓子を持ってくるようになった。
笑顔で「これ、食べや」って渡してくるおじさん。
なんでお菓子を持ってくるのかわかんなかったけど、おじさんの笑顔が怖くて、毎回硬直して受け取ってた。
母は「この子、恥ずかしがり屋で……。」って笑ってた。

 その後、数年経って、おじさんが亡くなった。
そのとき、やっと自由になったと思った。
 この前、村の呑み会の昔話で、おじさんのことを耳にした。

・おじさんは競馬やパチンコが大好きな人だった。
・おじさんはアル中で、よくいろんな家の酒を呑みに出没していた。
・おじさんが亡くなってから、多発していた窃盗事件がぱったりとなくなった。

未だに、あの時のおじさんの顔と包丁がトラウマになっている。











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しづめばこ 6月29日 P315

2014-06-29 19:02:19 | C,しづめばこ
しづめばこ 6月29日 P315  、大峰正楓の小説部屋で再開しました。


小説“しづめばこ”は読み易いようにbook形式になっています。
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小説“しづめばこ”



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