日々の恐怖 6月26日 田中さん(1)
不動産屋さんに話を聞く機会がありました。
お話させて貰ってもよろしいでしょうか?
自覚している限り、霊能力はゼロに等しいと思っている私が先日体験した話です。
少し状況を整理したいので前置きが長くなってしまいますがお許しください。
私は埼玉県の不動産屋で働いています。
取り扱っているのは売買の仲介であり、広告媒体等に掲載する為に物件を調査し、現地写真を撮影しに行くのも仕事の一環になっています。
とあるデベロッパーが新築分譲した全20棟の大きな現場があるのですが、この現場が今回体験したお話の舞台となります。
現場の配置は下記のようなかたちになります。
行間等がメールでずれて見づらくなってしまったらすみません。
────────────── 北
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案の定、思い切りずれてますね。
すみません。
新築分譲とは言っても、販売が開始されたのは3年ほど前からの売れ残り現場です。
立地条件も申し分なく、価格帯も適正な現場である為、1年もあれば完売するだろうと誰もが見込んでいた現場でしたが、図のN・Q・R区画は未だに買い手がつかず、売主業者も頭を抱えている状況です。
ではどうして買い手がつかないのか?
それはこの現場が“出る”と噂される現場だからなのです。
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