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日々の恐怖 7月13日 歯医者

2017-07-13 19:13:34 | B,日々の恐怖





  日々の恐怖 7月13日 歯医者





 前に、歯医者に行ったときの話です。
その日は仕事の徹夜明けで、ボケ~っとしたまま歯医者に行った。
親知らずの抜歯のために最初に麻酔して、麻酔が効くまでの少しの時間ウトウト寝てしまった。
 すると突然、顔に、

“ ベチャッ!”

と冷たいものが乗ってきて、驚いて反射的にそれを掴んでしまった。
 感覚的に明らかに人の手だった。
子供とか女の人みたいな小さくて華奢な感じだった。
 歯科助手のお姉さんの手だと思って、

「 あ!すいません!」

ってパッと離して体を起こしたら、誰も周りにいなかった。
 俺の声に驚いたのか、隣の衝立から歯科助手のお姉さんが出てきて、

「 どうされました?!」

と聞いてきた。
 困っていると先生までやって来て、

「 大丈夫?」

と聞いて来た。

「 すいません。
ちょっと寝ちゃって。
寝ぼけたみたいです。」

と返したら、2人とも、

「 何だあ・・・・・。」

と笑っていた。
 それから一ヶ月経った。
最後の通院日に、帰る時に歯科助手のお姉さんが、

「 じゃあ次は半年後の定期検診ですね、お大事に。」

と言われ、

「 はい、ありがとうございました。」

と返事したところで、急に顔を寄せて来て、耳元で、

「 前に大きな声を出されたときに、寝ぼけたとおっしゃってましたけど、本当は見たんですよね?」

と言ってきた。

「 え・・・。」

と困っていると、

「 ちょっと見た目は怖いですけど、害は無いので、また来てくださいね。」

と笑顔で言われた。

“ 見てはないんだよな・・・。”












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