大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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霧の狐道25

2008-03-12 19:47:22 | E,霧の狐道
 多量の洗剤が容器からドボドボ流れ、床に広がった。
そして、空になった容器が右手に残った。

“ コロコロコロ、ポチャ!”

ノズルの方は、容器から外れて、便器に転がり落ちた。
そして、勢い良く流れている水に流され、便器の穴に吸い込まれて行った。

「 ノズル、流れちゃった・・・。
 穴に入って見えないから、取り出せないぞ・・・。
 もう、完全に流して仕舞うしかない!」

 俺は個室の中で、左手に水の流れ出すホースを持ち、ホースの水を便器に流し、右手には空になった洗剤の容器を持って、足でレバーをガンガン踏み付けた。

“ ポロッ、コロコロコロ!”

強く踏み過ぎたのか、レバーが外れて床に転がった。

“ ゲッ、外れた・・・。”

大便器の水は流れたまま、止まらなくなった。

“ コロコロコロ・・・。”

俺の足元に、何かが後ろから転げて来た。

「 あらっ?」



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