大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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霧の狐道266

2009-11-17 18:35:00 | E,霧の狐道
 山本爺は膨れた布団の中でジッとしている。
眼の端には入院手続きの書類が見える。

“ ま、いいか・・・・。
 取り敢えず、書類を書いてしまおう。”

 俺は“よっこらしょ!”っとベッドに座り直した。
そして、ボールペンを取るため引き出しを開けた。

“ あれっ、無い・・・。”

俺の引き出しから、由紀ちゃんのお守りが消えていた。

“ 確かに、ここに入れた筈なのに・・・。”

俺はベッドから降りて、小物入れの引き出しを大きく開け中を探した。

“ ガサガサガサ・・・。”

引き出しの奥から下に落ちたのかもしれないと、最下段の引き出しを引っこ抜いて奥を調べた。

“ ガタッ、ガサガサガサ!”

でも、探し物は見付からない。

“ 無い、無い・・・・・。
 ヤバイヤバイヤバイ!
 あれが無いと、あの女の子と楽しく遊ばなければならない!
 マズイ、これはとんでもなくマズイぞ!”






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