日々の恐怖 9月29日 私の話(1)
東京近郊の結構有名な大寺院です。
そこのお堂の下には大広間があり、通夜・葬儀で貸し出すことがあった。
普通の葬儀社の会館と違う所は、遺族は中で泊る事が出来ない事。
寺の行事もあるし、国宝とか重要文化財があるから外部の人を置く事は出来ない。
でも、防犯上誰もいないというわけにはいかず、寺院の職員(お坊さん)が一人で泊って番をする。
その大広間でいつもの通りに通夜が行われた。
亡くなったのは女性で鉄道自殺だったらしい。
いつもの通り通夜が営まれ、夜遅くなったころ大広間から、
” ガタン!”
という音が聞こえた。
その時泊った職員は、
” ネズミか何かがでたのか・・・・?”
と思った。
寺の近くに森があり、そこからたまに動物が紛れ込む事があったようだ。
一応祭壇を確認しようと中に入ると、確かに祭壇の飾りが近くに落ちていて何かがいた跡があった。
祭壇を元に戻していると、棺桶を開けた形跡があった。
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