日々の恐怖 9月24日 一軒家(4)
Cの件から3日と経たずにBの件、私だけ何も見てなかったのだが、ついに来た。
23時頃、BCのあとに風呂に入っていると、風呂の外から話し声が聞こえてくる。
” BCの二人で涼んでるのかなあ・・・・。”
と思っていて、何の気なしに聞き耳を立てると、どうも違う。
声はBCのものではなく、老婆というか中年女というか、もっと歳のいった女の嗄れ声だった。
しかも、会話というより歌だ。
横溝正史の映画で婆さんが歌ってたような感じ。
零感だと自負してた私は、近所の婆さんかなと、
「 どちら様ですか?」
と湯船から声をかけたら、突如、
「 ウヒャヒャヒャヒャ!」
と高笑いの声になった。
驚いて慌てた私が湯船から出ようとしたら、焦って滑って転んでドンガラガッシャーン!
その音でBとCが駆けつけてきたが、私は、
「 声が、声が、外から声が・・・・・。」
としか説明できない。
Cがバイク整備用のスパナを片手に、風呂に面した外に出たが誰もいない。
その夜、三人で会議した。
C「 格安だったのは、こういうことだったのか?」
B「 だけど、4年分の家賃前払いしちゃったしなあ・・・。」
私「 それも計画のうちか、参ったね、これは・・・。」
とりあえず、変なものは見るけど、特に害はない。
これからは変なものを見ても気にしないように、が結論となった。
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