日々の恐怖 5月26日 ワイの話(18)
「 姉ちゃんが言うには、兄ちゃんが今住んでる部屋に幽霊がいるみたい。」
「 ふぁっ・・・・!?」
ワイはゆっくりと部屋を見回した。
「 兄ちゃん・・・?」
「 お、おう。
そうか、分かったわ、じゃ!」
ワイは、すぐに電話を切る。
“ ピッ!”
前にも話したが、ワイは見栄っ張りなのだ。
“ 弟に情けない姿は見せない!兄だから!”
そして、ワイは直ぐに妹に電話を掛ける。
“ ピリピリピリピリ・・!”
“ ピッ!”
妹が電話に出た。
「 もしもしー?お兄ちゃんどしたのー?」
「 今、電話大丈夫か?」
「 んー?大丈夫だよー!」
「 お兄ちゃんの部屋に、幽霊いるって、マジ・・?」
「 えっ?マッマから聞いたの?」
「 弟から聞いた、マジなの?
ねぇ?マジなの?」
「 ちょっと、お兄ちゃん落ち着いて、ね?」
「 どこにいるの?
ねぇ?マジ、どこーーー!?」
「 大丈夫だから、お兄ちゃん、まず落ち着いって、てばー!」
ワイはキョロキョロしながら、ビビり散らしていた。
「 大丈夫?落ち着いた?」
「 あぁ・・・、とりあえず今日は友人の家に泊まりに行くわ。」
「 はぁー。
だから、かーちゃん(弟)には、お兄ちゃんに言うなって言ったのに、もう・・・・!」
「 ・・・・、一応、確認しときたいんだけど、どんなのが部屋にいるの?」
「 ・・・・・・・。」
「 ねぇ?悪い奴?悪い奴なの?」
「 もう・・・、お兄ちゃん、落ち着いてってば!」
「 ねぇ?悪い奴?悪い奴なの?」
「 分からないけど、心配しなくても大丈夫だと思うよ。」
「 ねぇ!?どんな!?
やばそうなら、すぐに家から出たいんだけどーーー!!!」
「 女の人の霊だよ、ちょっとよくは分からないけど大丈夫だから!
お兄ちゃん落ち着いて!」
「 女の人・・・・?
やば。こわ。
もうやだ、引っ越す!」
「 う~~~ん・・・・・。」
「 それに、ちょっとよく分からないけど大丈夫って、なに?
それ、大丈夫じゃないよね?
ねぇ?」
「 私も分かんなかったの!
マレーシア人で、話してる言葉が分からなかったから!」
「 えっ・・・・・・・??」
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