日々の恐怖 4月16日 下流(1)
同級生で柔道部仲間だった友人なんだけど、そいつは警察官やっていて、仕事がらみの話を聞きました。
高卒からすぐ警官になったそいつは、幸か不幸かすごい上司に気に入られていて、何かにつけては現場に駆り出されたそうで、その日も非番なのに深夜に携帯がなった。
線路の飛び込みがあり即死、死体の欠損がひどくて、踏切そばの川に部位が落ちてる可能性があるから、川をさらえとのことだった。
春先の水もまだ冷たい時期、
” 最悪だわ、マジで・・・・。”
と思いながら現場へ飛ばして、着いた時は深夜の3:30くらいだった。
既に到着してる先輩方は案の定くわえタバコで駄弁っていて、川の中へは誰も入っていなかった。
「 医者が来て死亡確認する迄にみつけてね~。」
とか言われて、友人は探し始めた。
死体は轢かれた後に車輪に巻き込まれ、両足が膝から下がなかった。
右足と靴は見つかったが、左足が見つからない。
” こりゃあ、明るくなる迄は無理かな・・・・。”
と思ったら、川の上から、
「 もっと下流ですね、橋からもっと下流!」
と声が聞こえて、見上げると医者が指をさしてる。
「 ご苦労様です、すぐ見つけます!」
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