日々の恐怖 11月2日 正月は暇(1)
俺は二十歳くらいから都心で生活しているのだが、正月は暇なので実家に帰る。
改めて東京は地方出身者の集まりなんだな、と感じる程正月は道路もガラガラ。
なので正月は車で40分もあれば実家に帰る事が出来る。
俺は片親で実家には親父しかいない。
この親父がまたヤンチャと言うか豪快と言うか、過去正月にお互い酔っぱらって、鼻骨骨折、前歯欠損レベルの喧嘩をよくしていた。
さすがに最近はお互い大人になって殴り合いになるようなことは無くなった。
言うならば、地元の友達みたいな親子関係だ。。
当然、親父も俺も二人で正月を過ごすってのはなんだか照れくさいもんで、毎年親戚の家で鍋なんかをつつきながら、酒飲んで馬鹿話してるのが毎年恒例だった。
親戚は親父の弟、そのお嫁さん、そこの娘などなど、皆明るい性格で楽しく過ごさせて貰っている。
その年帰省した時、俺はデジタル一眼を持っていた。
ナントカがCMやってたヤツ。
なんでかって言うと年末の俺の誕生日、毎年友人や後輩や先輩、仲間の皆が誕生日会を開催してくれる。
その時なんとなく欲しいなあ、と思っていたそのデジタル一眼を先輩がプレゼントしてくれた。
タイムリーで凄い嬉しくて実家で皆の写真を撮ろう、と思った。
家系はみんな大酒飲み。
鍋食べながらどんどん酔っぱらっていった。
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