goo blog サービス終了のお知らせ 

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆奇妙な恐怖小説群
☆ghanayama童話
☆写真絵画鑑賞
☆日々の出来事
☆不条理日記

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆分野を選択して、カテゴリーに入って下さい。

A,日々の出来事

☆( 1年間366日分の日々の出来事  )

B,日々の恐怖

☆( 日々の恐怖 )

C,奇妙小説

☆(  しづめばこ P574 )                          

日々の恐怖 11月17日 駅への道

2016-11-17 19:45:28 | B,日々の恐怖




  日々の恐怖 11月17日 駅への道




 東京に住んでいた時の話です。
我が家の最寄り駅の一つ前の駅が、終電の際の終着駅でした。
 ある日、平日ダイヤと休日ダイヤをうっかり見間違え、自分の最寄り駅へ行く電車がなくなってしまいました。
仕方がないので初めて一駅歩くことになってしまいました。
 時間は深夜1時頃です。

“ 怖いな・・・・。”

と思っていたのですが、私の他にも同じ境遇の人が数人いたらしく、同じ方向に歩く人がぱらぱらいたため、そんな気持ちも無くなりました。
 段々分かれ道に差し掛かるにつれ、一人減り、二人減り、とうとう私と、少し先を歩く女の人だけになりました。
OLっぽい人でした。
 女の人とは、常にある一定の距離が保たれていたのですが、最寄り駅が見えてきたという時になって、徐々にその距離が縮まってきました。
 そして、とうとう追い越しそうになったとき、

“ この女の人が前を歩いてくれていたから、夜道も怖くなかった。
本当に心強かった。
どんな人だろう・・・・?
顔が見てみたいな・・・・。”

と思い、すれ違い様後ろを振り返った瞬間、

“ えっ・・・?”

一瞬で女の人の姿が消えてしまいました。
脇道も家もない一本道で、姿が隠せそうな場所はどこにもないのです。

“ あ、幽霊だったのかな・・・・”

とぼんやり思いつつ、駅にたどり着くまで先導してくれたことに感謝しました。










童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。
 大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

☆童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。

-------大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ-------