「SA:GA~彩雅」(東京都千代田区)
遠いとことろへ 旅に出て
夏の終わりに 立ち向かう
目の前に
いっぱいに広がる 空と雲
岸の上に立つ 私
今年も 季節は過ぎて行く
過ぎて行くものを 思う時
切ないような 希望の甘さ
そしてまだ
何かになれるような 気がしていて
近い未来は 相変わらずでも
遠い未来は 素晴らしいはずと
海風を胸に 吸い込んでゆく
(銀色 夏生)
「SA:GA~彩雅」(東京都千代田区)
遠いとことろへ 旅に出て
夏の終わりに 立ち向かう
目の前に
いっぱいに広がる 空と雲
岸の上に立つ 私
今年も 季節は過ぎて行く
過ぎて行くものを 思う時
切ないような 希望の甘さ
そしてまだ
何かになれるような 気がしていて
近い未来は 相変わらずでも
遠い未来は 素晴らしいはずと
海風を胸に 吸い込んでゆく
(銀色 夏生)
「早稲田大学よさこいチーム東京花火」(東京都)
きみは優しい子だと 言われた回数だけ
心は柔らかくなり
傷つきやすいまま 大人になった
悲しみを知っている分だけ 優しくなれる
なんて間違いで 悲しみがある分だけ
昔の私が 優しかった証明だった
今はすっかり変わりましたと
すべての傷口が 泣いている
冷たい私 君を抱きしめたい
泣くきみにだけ 優しい私
(最果 タヒ)
「千葉工大よさこいソーラン風神部」(千葉県習志野市)
「霞童」(埼玉県朝霞市)
「GARAN43/35」(東京都)
あなたのことを 絶えず考えているのに
あなたの顔が どうしても思い出せない
気がついてみると ふと耳にした音楽の一節を
くり返しくり返し 口ずさんでいるのだ
あなたに会いたいと 思うのだが
それは情熱というより むしろ好奇心で
自分が いったいどうなっているのか
もう一度 あなたの前で確かめたいのだ
それから先のことは 思い浮かばない
あなたを抱くことも 想像できない
ただあなた以外の世界が ひどくけだるく
僕は高速度撮影の 映画の中の俳優のように
ゆっくり 煙草に火をつけるのだ
すると あなたなしで生きていることが
一つの快楽のようにも 思えてくる
あなたはもしかすると いつか僕が他国で見た
時を経た美しい彫像の 一つかもしれない
そのかたわらで 噴水は高く陽に輝いていた
(谷川 俊太郎)
「れとろっく」(東京都新宿区)
「翔笑伝」(埼玉県和光市)
「百華夢想」(愛知県一宮市)
涙色した貝は 私の心
あなたの指から零れ落ちた 波のしずく
さよならは砂の色 私の手を離れ
キラキラキラと 光の中で輝いているわ
風に吹かれて渚にいれば みんな綺麗に見えてくる
悲しいはずの想い出も 優しい出来事に見えてくる
風とたわむれながら カモメが一羽
波なら波のしぶきを越えて 低く飛んで行く
サヨナラの物語 やさし歌に変えて
あまい調べをささやきながら 漂ってゆくわ
風に吹かれて渚にいれば みんな綺麗に見えてくる
悲しいはずの想い出も 優しい出来事に見えてくる
(中島 みゆき)
「舞芽桃季」(富山県射水市)
「百華夢想 東京支部」(東京都)
流砂に埋もれ 幾千年を眠っていて
ふいに 寝姿をあらわにされた
楼蘭の少女
花開かぬ間に まなこ閉じ
金髪 小さなフェルト帽
ラシャと革との しゃれた服
しなやかな足には 靴を履き
ミイラになってまで 恥じらいの可憐さを残し
身じろぐあなたから立ち昇る つぶやき
ああ まだこんななの
たくさんの風 たくさんの星座巡り
たくさんの 哀しみが流れていたのに
(茨木 のり子)