ドゥオモを出てフェラーリ広場に到着した。華やかな建物が広場を取り囲む。
多くの観光客が集まってにぎやかだ。記念写真に興ずるグループも。
ドゥカーレ宮殿へ。その壁面にモディリアニの看板を見つけた。彼の絵画展をやっているようだ。
中の回廊に入ってみると、モディリアニの看板の横にはアンリ・カルティエ・ブレッソン展のポスターもあった。どちらも私の好きな作家。大いに心が揺れたが、これを見ていたらフェリー港への時間が無くなってしまうかも。後ろ髪をひかれる思いで宮殿を後にした。
というのは、前回のジェノヴァ訪問の時に行きそこなった高台からの眺望を予定していたから。
ガリバルディ通りを歩く。ここはジェノヴァ随一のメインストリートだ。共和国時代の栄華を偲ばせる貴族の館が建ち並び「黄金の通り」とも呼ばれている。
赤色に塗られた「赤の宮殿」。
白が際立つ「白の宮殿」。いずれも今は美術館になっている。こうした格調高い建物がずらりと建ち並んでいる。
一歩横の通りに入ると犬連れの散歩などの庶民的な小路もあちこちにあった。
メリディアナ通りの建物には巨人の彫像が。前日に見たミラノのオメノーニの家を思い出した。
すぐに急坂がある。このあたりから丘の上に昇るケーブルカーがあるはず。
ラルゴゼッカという場所からケーブルカー(フニコラーレ)に乗る。これも地下鉄の一日券が共通に使える。高台のリーギまで一気に上り詰め、65万都市の絶景を堪能しようという心づもりだ。
リーギに到着。「さあ、絶景を」と下界を眺めようとしたが、見えない・・・・
生い茂った木々が緑の葉を一杯に茂らせていて、下界は所どころが垣間見えるだけ。
意気消沈してケーブルカーを下った。
そこで、欲求不満解消のために9年前の写真を少々。というのは、前回は高台には上らなかったけれど、「赤の宮殿」に入った時、係員が屋上に案内してくれ、そこからの眺めを楽しんだことがあった。その時の写真だ。
目の前に見えるのがヴェッキオ港。ジェノヴァは昔から現在までイタリア最大の港であり続けている。
1992年コロンブスのアメリカ大陸到達から500年の記念事業として港の再開発が行われ、レンゾ・ピアノによって新しく生まれ変わっている。
それだけに、高台から全体を見渡したかったんだけどね・・・・。