新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

階段紀行・ヨーロッパ ドイツ編① ベルリンの連邦議会議事堂屋上では、超モダンなスロープ階段が光り輝く

2022-03-12 | 階段紀行・ヨーロッパ 

 ドイツ連邦議会議事堂は、当初ドイツ帝国が誕生した1894年に創設された。日本でいう国会議事堂だ。

 ただ、この議事堂は不幸な歴史を背負っている。1933年、ヒトラー政権が樹立されたその年に、放火によって被災した。ヒトラー政権はこれを「反対勢力による仕業」との宣伝活動と共に超法規的な権限を持つ緊急命令を発令し、強圧支配を加速して戦争に突入して行った。

 ようやく不幸な第二次世界大戦が終結すると、議事堂の運命も翻弄される。ドイツは分割され西ドイツの首都はボンに移された。首都でなくなったベルリンには議事堂の存在価値はない。建物は放置状態になってしまった。

 それが1989年、ベルリンの壁が崩壊し、再びベルリンが統一ドイツの首都に返り咲いて、議事堂が再び脚光を浴びることになる。

 議事堂は本来の役割を通り戻し、大規模な改修が行われて今日の姿になった。

 特に大きな変化は、屋上部にガラス製のドーム屋根が設置されたこと。国民に開放されるスペースとなり、外国人でもネット予約さえすれば無料で入ることが出来る。

 エレベーターでドーム屋根の空間に行くと、中心部には逆円錐形の柱がそびえる。まるで宇宙に飛び立つロケットのようなガラスの柱だ。

 半円の外周に沿ってスロープのような階段が螺旋形に取り巻く。

 その階段をゆっくりと上り、円の頂上まで行くことが出来る。

 屋上広場に出れば、ガラスドーム全体を眺めることも出来る。

 上から見下ろす光景も超モダンだ。この「芯」の部分から下にある議場に光が降り注ぎ、明るい空間での審議が行われるようになっているのだという。

 

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階段紀行・ヨーロッパ スペイン編⑤ 古都ジローナの大聖堂への高い階段を這い這いで上るたくましい赤ちゃんに出会った

2022-03-08 | 階段紀行・ヨーロッパ 

 スペイン北東部、バルセロナから電車で40分ほどのところにジローナはある。古くはローマ人によって築かれた城壁も残る古都だ。

川越しに見ると華麗でピクチャレスクな風景が目の前に展開する。

 その街に、1492年にユダヤ人追放令が出されて以来、数百年にわたって閉鎖されていたユダヤ人街が残っている。

今は改修されたが、中にはトンネルを挟んでどこまでも果てしなく続く迷宮のような石の階段があった。

 そのフォルサ通りをちょっと不安な気持ちを持ちながら歩いた。

 そしてたどり着いたのが、カテドラル。11世紀から18世紀にかけて断続的に改築されて完成したバロック、ロマネスク、ゴシックの混在する建築だ。

 正面には大階段。大人でも尻込みしそうな高い階段だ。

 と、そこをマンマに見守られながら這い這いして上る赤ちゃんがいた。さすが、古都に育つ子供はたくましさを備えているなあ。

 バルセロナに戻って、ガウディ設計のグエル公園。ここにドラゴンの階段と呼ばれる階段がある。

 破砕タイルで彩られたドラゴンが中心部にある所から、そう呼ばれている。この階段を上ることでガウディが構築した夢の公園に入り込んでいくことが出来る。

 ただ、この時はうっかり階段自体を撮ることを忘れてしまっていた。それで、階段がはっきりわかる写真がありません。

 スペイン編の最後に、ガウディの最も有名なサグラダ・ファミリアの全景を!

 でも、この写真を撮影したのは2009年。当時はまだこんなくらいの完成度でした。現在は相当に完成に近づいているので、出来れば完成時にはもう1度バルセロナに行ってみたい!!!

 

 

 

 

 

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階段紀行・ヨーロッパ スペイン編④ 地中海の島マヨルカ島で宿泊した旧貴族の館の階段

2022-03-05 | 階段紀行・ヨーロッパ 

 地中海に浮かぶリゾートの島マヨルカ島へは、バルセロナから船で渡った。夜11時に出港して朝8時頃到着。大聖堂を中心に美しい街が広がる。

 チェックインした「ホテルボルン」は、16世紀の宮殿を改築したホテルで落ち着いた風情が気に入った。

 中でも、部屋に向かう階段には赤いじゅうたんが敷かれており、

 しばし昔の貴族の端くれになれたような錯覚に浸れる気分だった。スペースもゆったりと取られている。

 上から見下ろすと、大きな時計のあるエントランスが広がり、デザインされたドアを通ってよく手入れされたパティオ(中庭)に繋がっている。

 この街の大聖堂はゴシック建築。堂々とした構えで、手前に咲いていた可憐な花ともマッチしている。

 内部にはガウディが設計した鉄製の天蓋が設置され、一般的な教会とはちょっと変わった独特の景観になっていて面白かった。

 街を歩いていると、パントマイムの二人組に遭遇。観光客の喝さいを浴びていた。

 帰りの船のデッキから港の風景をカメラに収めて、バルセロナに戻った。

 

 

 

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階段紀行・ヨーロッパ スペイン編③ カタルーニャ広場の不思議階段からピカソ美術館のすっきり階段。そして巨大人形

2022-03-01 | 階段紀行・ヨーロッパ 

 高々と階段が構築されている。が、なぜか段がさかさまに付いており、しかも地面とはつながっていない。

 ここはカタルーニャ広場。空港からシャトルバスに乗って到着するバルセロナの街の中心地だ。いつも大きな荷物を持った観光客などで賑わっている。

 そんな場所にある不思議な階段。この階段を使えるのは重力に逆らうことの出来るスーパーマンだけかも。でも、この階段を使って、どこに到着できるんだろうか、、、?

 バルセロナはピカソが少年時代を過ごした都市。ここからパリに旅立っていった。それで、旧市街地区に美術館が造られている。旧市街地区を散歩していたらピカソ美術館に行き当たり、しかもちょうどバルセロナ1番の祭り当日だったので、無料で入場することが出来た。

 広い中庭に面して階段がある。

 すっきりと気持ちのよい階段だ。

 

 美術館から出ると、祭りのイベントである巨大人形の行列が始まっていた。人の3倍もある大きさの人形が、中世の衣装をまとって通りを進んでいく。

 迫力満点で、子供たちはお父さんの肩車の上で人形に触れたりして楽しんでいた。

 その後入ったカサミラの屋上も少しだけ。

 ここもアント二・ガウディの作品。広い屋上にニョキニョキと立つ兵士のような群像はいつまで見ていても見飽きない面白さだった。

 

 

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