最近、「音が聞こえるとか聞こえないとか」の話題?が週刊誌などに掲載されている。
自然科学研究機構生理学研究所などの研究チームが、急に聴力が低下する「突発性難聴」を発症した患者に、難聴側の耳を積極的に活用するリハビリテーション療法で、聴力がより回復することを明らかにした(1月29日発表)。
実験は発症間もない患者約50人を、「ステロイド治療だけ」のグループと「ステロイド治療のほか、正常な耳を塞ぎ、難聴側の耳で毎日約6時間クラシックを聴き、日常生活音も全て難聴側の耳で聞く」グループに分けた。約3ヶ月後に、「ステロイド治療だけ」の患者は、完治が58%、22%は不変か悪化だった。後者の「積極的に難聴側の耳を使う」グループは、86%が完治し、脳活動も健常者と同等まで回復した。
チームの岡本秀彦特任准教授(神経科学)は「安価で副作用のない新たな治療法につながる」と期待している、との事。
◆突発性難聴
原因は不明。突発性・原因不明を条件とする感音性難聴を一括した疾患群の事。
調査(2001年)によると、全国受療者数は年間35,000人(人口100万人対で275.0人)。
発症は50~60歳代に多い、発症率に男女差はなく、遺伝的要素もない。再発はしない。
現在の治療は、ステロイド(感染症に対して抗炎症作用を持つ)投与が中心。
ステロイドが有効であるため、原因は「ウィルス感染」の説が有力である。
音は、右耳で聞くと左脳、左耳で聞くと右脳が活動する。片耳が難聴になると、正常な耳だけが使われるため、難聴の耳側の脳の働きも低下し、この低下の悪循環でより難聴となる。
街の街路樹のロウバイに花が咲きだしていた。春は近いがまだまだ寒さが厳しい、でも蜜蝋に似た黄色の花が葉の出る前の枝に沢山付けている。
名(ロウバイ:蝋梅)の由来は、「花の色がツヤツヤして蜜蝋(みつろう)に似ている」からの説、「蝋細工の様な梅に似た花」からの説、「臘月(ろうげつ、旧暦の12月)に、梅に似た香りの花」からの説などがある。名に梅と付いているがバラ科サクラ属の梅ではなく、ロウバイ科ロウバイ属の木だ。花には芳香があり、英名の"Winter sweet"はこれ所以と思う。
花には多くの花被片があり、外側は大きくて黄色、内側の花被片は小さくて暗紫色である。外も内も同じ黄色の花被片の「ソシンロウバイ(素心蝋梅) 」と呼ばれるのがある。
ロウバイ(蝋梅)
別名:唐蝋梅(とうろうばい)
唐梅(とうばい、からうめ)
英名:Winter sweet
ロウバイ科ロウバイ属
落葉広葉低木
幹は地ぎわから分枝して株状
中国原産、15世紀頃に渡来か
開花時期は1月~3月
花径は2cm程
花色は、外側が黄色で内側は暗紫色