歩けば楽し

楽しさを歩いて発見

  思い出を歩いて発掘

   健康を歩いて増進

レアアース系酸化物超伝導線材を超伝導はんだで接合し通電することに成功

2018-05-31 | 科学・技術
 物質・材料研究機構(NIMS)機能性材料研究拠点の伴野信哉主幹研究員らの研究チームによって行われた。
 優れた磁場中超伝導特性を持つレアアース系酸化物超伝導線材を、超伝導はんだで接合し超伝導状態を保ったまま通電することに初めて成功した。
 超伝導線を使った電磁石は、電気抵抗ゼロで大きな電流を流すことができ、強力な磁場を発生することができる。このため、新薬開発に欠かせないNMR装置などに応用されている。超伝導線同士を、“超伝導接合”できれば、電流をほぼ永久に流し続けることができるため、エネルギー消費の低減や電源によるノイズの排除が可能になる。超伝導接合技術の中でも、“超伝導はんだ”と呼ばれる低融点金属を用いた接合技術は、他の超伝導接合技術に比べて簡便で、広く利用されている。しかし、強磁場特性が抜群に優れたレアアース系酸化物超伝導線は、これまで、実用見込みのある超伝導線の中で唯一、超伝導はんだで接合することができず、実用化がされていなかった。
 研究では、超伝導はんだ接合を行う際に、超伝導層が大気にさらされないように保護層をSn(スズ)系合金で置換する初期の工程を詳しく調べた。レアアース系酸化物超伝導線の一番外側のCu(銅)層のみを化学腐食により除去してAg(銀)保護膜のみが超伝導層に付与された状態にした。それを温度200℃以下で一定にした溶融Sn系合金に浸し、時間を細かく区切って溶融Sn系合金による置換処理を行い、反応界面を観察した。その結果、わずか十数分ほどの短い時間で、レアアース系超伝導層(今回の試験の場合、GdBCO層)がSn系合金に侵食され始めることがわかった。一方、置換する時間が短すぎても、良好な電気的結合が得られなかった。
 結果を踏まえて、各ステップの処理条件の最適化を図ることにより、超伝導層上に、Pb-Bi(鉛-ビスマス)超伝導はんだ層をコーティングすることに成功した。接合構造としては、平坦な超伝導層面でのはんだ接合が容易に剥がれることがないよう、接合面同士を合わせた状態で加圧熱処理し、薄いCu箔でそのまま接合部分を固定する方法を提案した。
 レアアース系酸化物超伝導線材での超伝導はんだ接合が可能になると、汎用のニオブ系超伝導線材との超伝導接合が可能となり、すべての実用見込みのある超伝導線材の接合が可能となる。これにより、強磁場永久電流運転電磁石の開発加速が期待できる。

 曇。昼頃より、風が出てきた。・・雨が降りそうだ。
 垣根の根本に”ミヤマホタルカズラ”の花が咲いている。花は小さく(花径1.5cm前後)星形。花色は青色で、青色と白色の”ザ・スター”と呼ばれる花もある。茎は枝分かれしながら地面を這い、マット状に広かっている。茎には細く小さな固い葉が付いている。
 名のホタルは、花色が美しい鮮かな青色で蛍光色を帯びている様に見え、これを「ホタル」に例えたと言う。
 ”ミヤマホタルカズラ”は常緑低木で、ムラサキ科の植物である。同じ様な花が咲く”ホタルカズラ(蛍葛)”は、ムラサキ科ムラサキ属の多年草である。
 ミヤマホタルカズラ(深山蛍葛)
 別名:リソドラ(Lithodora)
 ムラサキ科ミヤマホタルカズラ属(リソドラ属)
 耐寒性常緑匍匐性低木(多年草扱い)
 原産地はヨーロッパの南西部
 開花時期は4月~5月