KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

曼珠沙華

2012年10月03日 | お散歩写真
天気 曇のち雨

昨日の続きの写真。殿ヶ谷戸庭園にも彼岸花が何ヶ所か咲いている。園の見どころでもある竹林の前にどさっと固まって咲く花は、昨日の満開状態ではちょっと迫力がある。
秋の七草の近くにも咲いていた。


今日は、降り出しそうなので遠出は避けてご近所の彼岸花を探しにちょっと歩いてみた。我が家(マンションの敷地)の周りにも咲いているし、ちょっと南へ行った旧鎌倉街道と言われる谷戸の上の林にも咲いている。
昔は、武蔵野のあちこちにさりげなく咲く花だったのだろう。
実は、この花は好きな方には入らない。子供の頃、登校途中に集落の墓地があり、そこには母の実家のお墓が江戸時代からの墓石まで並んでいた。秋には彼岸花がいやというほど咲いた。毒があるから触れてはならぬ、と言われていた。
それを「死者の数だけ咲く」と聞かされて育ったから、なぜかあまりその「美しさ」を鑑賞したことがなかった。若い頃華道をちょっと齧っていて、展示会へ行ったら彼岸花の作品がありびっくりしたものだ。触れてはならない花、ではなかったのか・・

首都圏で最も規模の大きい彼岸花の群生地は、秩父へ行く途中の「巾着田」が有名だ。我が家から1時間ほどで行ける。
10年ほど前だったか、一度だけ、吟行句会で行ったことがある。満開のちょっと手前くらいの時期だった。ともかく凄い。すさまじいばかりの赤い色が延々と・・ただ、それだけ。とっても疲れた。もう、二度と来ないだろうな、と思った。
野に、さりげなく咲いている彼岸花がいちばん好きだ。
そういえば、俳句では「曼珠沙華」と表現する句が多いようだ。私もそれに慣れてしまった。

いにしへの尼寺の跡曼珠沙華  
コメント (2)
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