KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

小野小町

2015年12月30日 | 暮らしのつぶやき
天気 晴

50年くらい前に、母の作った木目込み人形の小野小町。
少し本棚のまわりを片付けたので、いつもは上の方の硝子戸の棚に入っている小野小町さんをお正月だけは外に飾ってあげよう、と思いついた。
母は、和裁も編み物も得意で、でもそれは「子供のために」という家事のひとつとしてせっせと針をすすめていた。趣味として木目込みを始めたのは、末っ子の私が成長してからのことだ。元々が器用な人だったから、木目込み人形もとても精緻に出来ている。
この、小野小町さんは、顔が「KUMIに似ているから」と、私に渡された。
どこが~~と、 私を知っている人は、これを読んで大笑いしているだろうと思う。「小野小町か楊貴妃か」である。若い頃はキツネ目だったので、人形の目が似ていたのかもしれない。
母は、私が38歳のときに旅立った。享年80歳だったから、当時の平均寿命としては不足なかった。
自分の母親(私の祖母)が、妹(私の叔母)を産んだときの産後がよくなくて赤ん坊を残して亡くなった。そのため、母は上京して看護婦と産婆の資格をとったという頑張り屋だった。その「卒業証書」を形見に貰ったけれど・・どこへいってしまったろう?今度探し出さなくては。
硝子戸の中でも、50年も経つとかなり褪せてきてしまった。
私もあと何年生きるか解らないから、もう褪せてもいい、お正月には自由にしてあげよう、と思ったのだ。

小晦日(こつごもり)は、いちばん落ち着かない。何かしなくちゃ、と気になっているところをちょっと掃除したりして、でも、いちばん気になっている使われていない裏の部屋はそのまま。寒いから、暖かくなったら色々片付けよう・・と、去年もそう思った覚えがある。
大晦日は、正月用の料理の日、と決めているので諦めもつく。

ちちははの写真を拭ふ小晦日  KUMI
コメント (2)
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