KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

自選10句

2015年12月26日 | 俳句
天気 晴

気の急くこの時期に、呑気なことばかりしています。

今年の結社誌の1月号~12月号までの、主宰の選を得た句から、自選など試みた。主宰の選んだ句なので「拙句」などとは言わないことにした。
拙い句を主宰が選ぶ訳はない、と思っているので。

写真の句は、私がとても気に入っている句。縁ある福島へ墓参りがてら行き、憧れの滝桜を見に行ったら、今年に限ってもう見頃を過ぎていた。でも、それもまた老いた桜の木には一日という大切な生きた日なのだ。自分の生きた日々の何と短いこと。

掲載されるのは3ヶ月遅れなので(11月投句→1月掲載)11月から始まります。


漱石のこころそれから冬に入る

猫の目の光る寒柝過ぎし町  

五十年暮らしてふたり畳替

滝桜その千年のひと日かな

うぐひすや夫の祖母なる人の墓

武蔵野の青葉を誇る大欅

前頭葉まで梅雨湿りしてゐたり 

翅たたむ夏蝶水をわたり来て

かき氷崩す平和を崩すごと

心臓の鼓動闇夜の鉦叩

うろこ雲病むたび人の強くなり
   
                以上 KUMI作

コメント (4)
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