KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

燕の話

2019年06月10日 | 暮らしのつぶやき
天気 雨

写真は、昨日撮った、ご近所の庭の紫陽花。真っ白な花が一本だけあって雨に濡れて眩しかった。句の元になった花、昨日載せるのを忘れた。

どっぷりと梅雨、そして今日も梅雨寒。どうしても、という出かけたい用事もないのでまさに梅雨籠りの一日になった。句の整理など、パソコン漬けに。
時々、窓の外を燕がよぎる。動体視力が衰えたのでよく観察できないけれど、どうやら、屋上に一家族だけが巣を作っているらしい。最近は小さな燕も飛んでいるので、ヒナが育ったようだ。最近は、この一家族しか来なくなったが、以前は何家族もが居て賑やかに飛び交った。マンションの改修工事をしてから、すっかり減ってしまった。

燕の写真を・・と思ったが、最近は近所にも巣を造れる建物がなくなり、見かけなくなった。思い出したのは、2年前、奥日光へ行った帰りに見かけた巣の写真。ボケているけれど。


我が家の上に棲む燕には思い出がある。
越してから数年経ったころ、夜、寝ようと思ったらベランダからピイピイと鳥の鳴き声のようなものが聞こえる。何?とベランダの戸を開けたら、小さなものが飛び込んできた。バタバタと居間の天井のシャンデリア風の照明に当たり、ピイピイ、バタバタと大変な騒ぎになった。何?鳥にしては小さいし・・止まった瞬間を観察したら、燕の子、と解った。とにかく捕まえなくては・・と、真夜中の捕り物になった。
ようやく捕まえ、外へ出そうとして、このまま放りだしたら地に落ちてノラ猫に襲われる、と気づいた。居間の電灯を消し、薄暗い中で段ボールに入れるとおとなしくなった。段ボールを風呂敷で包み、とにかく眠らなくちゃ・・

と、朝を迎えて、さて、私は勤めがあるので出かけねばならない。
食事を終えてベランダにそっと置いたが、ピイピイと鳴くのに飛んでいく気配もない。羽はバタバタさせるので動けるようだ。家を出る時間になったので、心配だったがそのままにしておいた。
職場でも、ベランダで冷たくなっている子燕を想像して、どうやって葬ればいいの?と考えたりして・・
でも、帰宅したら、子燕の姿はなかった。推測するに、まだ完全には飛べない子燕、巣から零れ落ちてまだ灯りのあった7階の我が家へ辛うじて辿り着いたのだろう。それを、無人になってから親燕が助けに来て、飛翔訓練をして巣へ戻したのだろう。

燕の親子が飛ぶころになると、いつもこの時のことを思い出す。

親燕つづく子燕雨を裂く  KUMI
コメント
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