回顧と展望

思いついたことや趣味の写真などを備忘録風に

2020年05月29日 07時57分44秒 | 日記

朝起きた時に鳥のさえずりを聴くのはなんともうれしい気分になる。まだまどろんでいるときに小鳥たちの少し騒がしいが生き生きとしたさえずりは、登校する小学生たちにの元気な声を聴くときのようで、さわやかさ、にぎやかさ、明るさからはこれからの一日に何か良いことでもありそうな予感で楽しい気分にしてくれる。鳥は(かならずしも全ての鳥がということではないが)、そのかわいらしい姿に加え、音、さえずりが人を魅了する。また、その強い警戒心で、簡単には触れることのできないことも魅力だ。魚が手からすり抜けていくように鳥たちは俊敏な動きで人を翻弄する。手に入れようとしてそれが出来ないものほど、人を引き付けるものはない。

鳥とのかかわりで連想したのが藤の花。庭に植えてある藤はそろそろ満開を迎える。いつ、この藤が植えられたのかはわからないが、たぶん30年ほど前。この木の手入れをすることがむつかしい時期があって、枝が四方に方向性もなく伸び切ってしまい、そのせいかわからないが花をつけることもしなくなってしまった。8年ほど前から、それまでは伸びるに任せて秋に大きく刈り込んだり、また、根元から数本に枝分かれしたものを放置してあったものを、こまめに剪定を繰り返し、枝もすこしづつ整理して1本にした。そして藤棚を作ってその上を這わせるようにしたら5年ほど前から少しづつ花をつけるようになってきた。

蕾がだんだん大きくなってくるのを楽しみにしていた数年前のある春の朝、ふと見るとカラスが数羽、藤棚に乗って何やら忙しそうにしている。藤棚の下を見るとそこには食いちぎられたつぼみが散乱している。食べることが出来ると思ったのか、あるいは遊びのつもりだったのか。その時以来、藤棚の上に細い透明な糸を巡らせて鳥除けにしている。足を絡めることを警戒してカラスはもちろんそのほかの鳥も寄り付かない。この方式はカラスなど鳥に襲われそうな果樹や果物のにも適用できる。ブドウなども甘くなってくるとカラスや鳥たちの格好の標的になるから、この釣り糸のような透明な糸は効果抜群。

庭の藤の花はうすい紫色で、藤色の色名がこれに由来することがよくわかる。他のマメ科植物と同じく、夜には葉をすぼめる。房状に長く垂れ下がって咲く花は繊細で少し触れただけでも散ってしまう。

英語ではWisteria、やわらかい語感をもつ。日本の藤は固有種なので全く同じ花は見かけないがイギリス南部にある庭にはWisteria が植えてあった。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする