楽天やユニクロの社内英語公用化が大きな話題となり、日本でも本格的に英語が必要なのではないかと注目度が高まっています。
そんな中、日本での知名度は低いのですが、フィリピン英語留学というものが注目されつつあります。注目される理由は「価格」。学校にもよりますが、1日6時間のマンツーマンレッスンを受けられて、3食が付き、寝る部屋も提供されて月10万円を切るものもあるというものです。
この価格は欧米留学では不可能でしょう。期間も学校によっては短期で1週間から受け入れてくれるので、学生の長期休暇はもちろん、忙しい社会人の短い休暇でもチャレンジできるかと思います。
●韓国人の英語力はフィリピンが支えている
日本ではあまり知られていませんが、お隣りの国、韓国ではフィリピン留学はすでに当たり前の選択肢となっています。実際、フィリピンに数百校ある語学学校のうち95%以上は韓国人経営です。韓国人の英語力向上はフィリピンが支えていると言っても過言ではないでしょう。
僕は世界一周の旅に出る前に、どうしようもないほど低い英語力を叩き直すため、短期英語留学を検討していました。旅先で現地のビジネスマンや外国の旅行者と交流を図るため、英語を事前に学ぶことは大変有意義かつ必要不可欠と考えていたからです。
しかし、時間も予算もあまりないのが正直なところ。日本国内の英語レッスンは安くはないし、何よりも僕自身誘惑にとても弱いので、英語を学ばざるを得ない環境(外国)に身を置きたかったのです。「どこかに格安でバッチリ英語を学べる場所が無いだろうか」、そんな都合が良いことばかりを考えて探していたところ……、え、あるじゃないか!
インターネットで検索をしたら突如現れた、「フィリピン留学」というキーワード。「え? フィリピンで英語留学? 驚くほどピンとこない……」、それがフィリピン留学との最初の出会いでした。そうして、色々と比較検討した結果、実際に僕は2010年5~8月の3カ月間、フィリピンで英語留学を体験することになりました。
結論。行って本当に良かったです。中学1年生レベルの英文法すら怪しい僕が、今、世界1周の旅の中で出会う外国人とつたないなりにも英語で意見交換や、一歩進んだコミュニケーションができるのは、紛れもなくこの3カ月のおかげです※。
※僕はTOEICスコアなどで留学前後の比較をしていないので、実際のレベルアップの具体値を知りたい方は検索すれば恐らくほかの体験者のレポートが見つかるかと思います。
●フィリピンは実は英語公用語国
今回はこれから英語留学を検討される方向けに、僕がフィリピン留学の魅力や、心得などをレポートします。少しでも参考になれば幸いです。
まず前提なのですが、フィリピン留学は英語上級者というよりは、僕のように中学高校で勉強したことをきれいに忘れ去って、英文法知識ゼロから始めるような初心者~中級者くらいまでが対象でしょう。フィリピン人はみんな英語を話せますが、英語ネイティブの発音ではないため、ある程度の英語力を身に付けたい人にまではオススメなのですが、それ以上は英語ネイティブの国が妥当です。ただ、僕を含む多くの日本人は、恐らくフィリピン留学で最初は十分こと足りるのではないかと思います。
実はフィリピンは英語公用国です。フィリピンにはもともと米国の植民地だった歴史があり、現在でも義務教育の授業はほぼ英語で受けるため、義務教育を受けた人は英語を話すことができます。特に大学を卒業した人に至っては、フィリピン国内の英語学校でマンツーマンレッスンを行う資格を持つとのことです。また、大学生はもちろん、タクシーの運転手も英語を話せます。
また、アジアの中でもフィリピン人は割とクリアな英語を話すようで、アジアの格安留学の中では他国の語学学校よりも定評があります。
●フィリピン留学5つの魅力
1.マンツーマンレッスン形式
最大の魅力は、ほとんどの語学学校の授業形式がマンツーマンレッスンであるということです。カナダやオーストラリアなどの先進国では英語講師の人件費が高いため、マンツーマンレッスンはとても受けられません。しかし、フィリピンでは物価差を利用して、低価格でマンツーマンレッスンを受けることが可能になるのです。
僕のフィリピン留学仲間の中にカナダで半年留学していた人がいましたが、1クラス20人だったため、英語を話す機会がほぼなく、半年経っても話せなかったとのことです。もちろん、一緒に学ぶメンバーがいるという環境を利用すればいいのですが、人見知りする人などもいるでしょう……。
一方、マンツーマンレッスンでは個室で先生と2人です。ここでは話さなくては何も始まりません。最初は単語を並べるだけかもしれませんが、ホスピタリティあふれるフィリピン人の先生が親切丁寧に手助けしてくれるはずです。マンツーマンレッスンは英語を話す機会がなく英語を学んできた日本人には本当にオススメです。
2.授業料が格安
フィリピン留学がオススメな最大の理由はやはり価格面。
学校によって違いはありますが平均的な語学学校だと、平日6時間のマンツーマンレッスン、3食付き、寝る場所もありで、1カ月10万円前後。探せば9万円を切る語学学校もあります。日本だと都心の家賃と同じような価格で、マンツーマンレッスンにご飯も付いてくるというお得感です。
「留学して英語を学びたいけど、留学費用が高いから……」と価格が足かせになっていた方は、ぜひフィリピン留学を検討してみてください。
3.物価が安い
これは授業料にも通じる部分ではありますが、フィリピンは日本と比べると物価が安いです。平均して5分の1~10分の1程度の物価差だと思います。学校で英語を学ぶ以外にかかる生活費用も特に目立った買い物などをしなければ、月2~3万円で足りるでしょう。節約生活をすれば1万円もかからないはずです。
4.フィリピン人だけでなく、韓国人とも出会える
冒頭でも触れましたが、フィリピン留学は韓国では当たり前の選択肢になっています。それほどまでに韓国人の英語教育熱は高く、フィリピンでの英語留学生もほぼ韓国人が占めています。日本人にとって、とても良い刺激になることは間違いありません。フィリピンで、フィリピン文化だけでなく、韓国文化も学ぶことができるでしょう。
5.治安もそれほど悪くない
治安については、魅力というよりは日本人がフィリピンに抱く不安を解消するという意味合いが強いですが……。日本人がイメージするフィリピンというと、「テロがよく起こる」「日本人がよく死ぬ」「フィリピンパブ」の3つが多いかと思います。
前者2つから治安がよろしくないという疑念を抱く人も多いかと思いますが、実際に3カ月間留学をしていて、命の危険は感じませんでした。
確かにテロは起こりますが、一部地域での話です。日本人が死ぬこともありますが、金と女のもめごとで死ぬことが多いようで、理由もなく死ぬ人はほぼいないとのこと。要は自分自身がしっかりしていれば大丈夫ということです。もちろん、東南アジア特有のスリやボッタクリなどはよくありますのでお気を付けて。
そもそも、韓国からは多くの高校生や大学生がフィリピン留学に来ていますし、夏休みには小中学生がお母さんと一緒に大量に短期留学に来ています。そのことが、治安についてはそこまで危険な国ではないことを物語っているでしょう。
●フィリピン留学についての心得12条
1.現地に友達を作ろう
せっかくフィリピンに来たのですから、学校で授業を受けているだけでなく、フィリピン人の友達を作って、英語でコミュニケーションをとる機会を作りましょう。「Facebook」や「Language Exchange Community」といったWebサービスを利用するのもいいですね。もちろん、学校で英語を教えてくれる先生を食事や遊びに誘うのもアリです!
2.ひきこもらずに、文化も学ぼう
たまに見かけるのが、本当に英語だけ学びにフィリピンに来たという人。留学は語学だけでなく、異国の文化も学べる貴重な機会です。部屋に閉じこもって英語を勉強するのもいいですが、せっかくの機会なので、外に出て、街にも行って、フィリピンという国を体で感じましょう!
3.インフラにはあまり期待できません
水道、電気、インターネット……など、日本はとてもインフラが整っている国です。しかし、フィリピンはそこまで高い水準で整備されてはいません。水道の断水はありますし、電気もよく停電します。インターネットも場所によっては回線速度が遅かったりします。正直、日本ほどの良い環境は望めません。
しかし、耐えられないほどのことではありませんので、よほど神経質ではなければすぐに慣れると思います。
4.日本の近代史を学ぼう
フィリピン人と話し込むと、よく話題に出るのが第二次世界大戦についてです。日本軍がフィリピンを占拠したことを彼ら(特に年輩の方)はよく知っています。フィリピンに留学する際には、日本の近代史について学び直しましょう。
5.先生選びを大切に
フィリピン人の先生のレベルには本当に個人差があります。僕のように英語力ゼロから学ぶ人にとっては、どの先生でもそれほど影響はありませんが、ある程度英語力がある人は、先生選びをしっかりしましょう。ほとんどの学校で、先生との相性が悪い場合には変更可能なはずです。
特に気を付けるべきは発音です。現地語のタガログ語なまりの英語を話す先生も中にはいます。できるだけクリアな英語を話す先生をつかまえましょう。
6.学校選びに失敗しないように、とりあえずの1カ月申請
フィリピン語学学校の情報はまだまだ分散しています。特に日本語のWebサイトを用意している語学学校はとても少ないです。中には運営や先生のレベルが低い学校もあるでしょう。
そんな時のことを考えて、まずは最短期間の1カ月入学から始めた方が無難です。気に入れば延長することもできますし、気に入らなければ学校を変更することもできます。
また、「せっかくだから日本語を使わないように、日本人がいないところに行こう!」と、韓国人留学生がほとんどを占める語学学校を選択する人もいますが、授業以外のコミュニケーションで韓国人同士が韓国語ばかりを話すことが多いようで、逆にとてつもない疎外感を感じることもあるようです。最初は日本人もある程度いる学校から始めるといいかもしれません。
7.最低限の英文法は事前学習して挑もう
僕はほぼ事前学習をすることなくフィリピン留学に入ったのですが、やはり中学レベルの英文法は日本滞在中に学ぶべきでした。社会人などでは忙しいかもしれませんが、そこだけは身に付けた上で挑みたいものです。
もちろん中には、基本的な英単語さえもサッパリ分からずにやってきた強者も留学仲間にいましたが、効率を考えると「?」です。
8.オンライン英会話で事前に特訓
フィリピン留学と同様に、オンライン英会話サービスもはやってきています。どのサービスでも50分300円程度の相場でマンツーマン英会話ができるという、これまでにない価格破壊的なサービスです。安さの秘けつはフィリピン人英語講師とSkypeで英会話レッスンを受けるという部分からきています。
ただし、1日50分ではもの足りない人もいるので、僕は時間がある人には留学をオススメします。短期集中で一気に英語を身に付けましょう。
留学前に英語に慣れたい、フィリピンのことが知りたいという人は活用した方がいいでしょう。オンライン英会話の先生と仲良くなって、フィリピンで会って一緒に遊ぶこともできるかもしれません。
9.さらなるレベルアップを目指すには他国への留学も要検討
韓国人留学生に多いのが、3~6カ月間フィリピン留学をしてベースを身に付け、その後にカナダ、米国、オーストラリアなどの英語ネイティブ国に留学をするパターンです。これはコストパフォーマンス的にも優れた方法で、韓国では当たり前の方式となっているようです。
10.費用を抑えたい人はセブパシフィック航空を使おう。
費用を極力抑えたい人は、LCC(格安航空会社)のセブパシフィック航空を利用しましょう。現在は関西空港からしか飛行機は出ていませんが、時期によっては往復3万円以下でおさえることも可能です。節約したい人は関西空港まで高速バスを利用するという手も忘れずに。
11.留学場所選びに気を付けよう
フィリピンで英語留学をするにはいくつか有名な都市があります。マニラ、セブ、バギオ、クラークなどです。
僕はバギオという土地を選びました。理由としてはバギオは標高1500メートルの高地にあり、フィリピンなのに涼しいというのがポイントです。しかし、時期によっては雨季真っただ中で、毎日スコールが降り、湿度が高く、快適ではないので御注意を。
また、バギオは遊ぶ場所がほぼないため、勉強に集中するには良い環境ですが、本当に遊び場が少ないため、週末などは手持ちぶさたになります。首都のマニラからバスで6時間もかかるのもネックです。
逆にマニラやセブなどの場合、いろいろと遊ぶ誘惑が多く、勉強に集中できないと聞きます。どちらを選ぶかは自分で決めましょう。
12.フィリピン屈指のリゾート地も楽しめる
セブ、ボラカイ、パラワンなど、島国であるフィリピンには世界有数のビーチリゾートがあります。週末などを利用して、勉強の合間にショートツアーを組むのもいいでしょう。その際は、セブパシフィックかゼストエアーという国内LCCを利用すると安く移動できます。
●フィリピン留学は今後身近に?
まだまだ日本人にはなじみがないフィリピン留学ですが、英語がますます必要となってくる日本人にとって今後数年でグッと身近になることは間違いないでしょう。
学生のみなさん、時間を作って留学を検討してみてはいかがでしょうか? 社会人のみなさん、長期休暇をフィリピン短期留学に使って、平日は英語、週末はビーチというのはいかがでしょうか? 転職予定の方は次の会社に入社する前に数カ月間、英語を学ぶのはいかがでしょうか?
企業の英語研修でもフィリピンを選択する企業が増えてきているようです。これから英語教育に注力していく企業の経営陣、人事の方々もぜひ、フィリピン語学留学にご注目を!【太田英基,世界一周サムライバックパッカープロジェクト】
そんな中、日本での知名度は低いのですが、フィリピン英語留学というものが注目されつつあります。注目される理由は「価格」。学校にもよりますが、1日6時間のマンツーマンレッスンを受けられて、3食が付き、寝る部屋も提供されて月10万円を切るものもあるというものです。
この価格は欧米留学では不可能でしょう。期間も学校によっては短期で1週間から受け入れてくれるので、学生の長期休暇はもちろん、忙しい社会人の短い休暇でもチャレンジできるかと思います。
●韓国人の英語力はフィリピンが支えている
日本ではあまり知られていませんが、お隣りの国、韓国ではフィリピン留学はすでに当たり前の選択肢となっています。実際、フィリピンに数百校ある語学学校のうち95%以上は韓国人経営です。韓国人の英語力向上はフィリピンが支えていると言っても過言ではないでしょう。
僕は世界一周の旅に出る前に、どうしようもないほど低い英語力を叩き直すため、短期英語留学を検討していました。旅先で現地のビジネスマンや外国の旅行者と交流を図るため、英語を事前に学ぶことは大変有意義かつ必要不可欠と考えていたからです。
しかし、時間も予算もあまりないのが正直なところ。日本国内の英語レッスンは安くはないし、何よりも僕自身誘惑にとても弱いので、英語を学ばざるを得ない環境(外国)に身を置きたかったのです。「どこかに格安でバッチリ英語を学べる場所が無いだろうか」、そんな都合が良いことばかりを考えて探していたところ……、え、あるじゃないか!
インターネットで検索をしたら突如現れた、「フィリピン留学」というキーワード。「え? フィリピンで英語留学? 驚くほどピンとこない……」、それがフィリピン留学との最初の出会いでした。そうして、色々と比較検討した結果、実際に僕は2010年5~8月の3カ月間、フィリピンで英語留学を体験することになりました。
結論。行って本当に良かったです。中学1年生レベルの英文法すら怪しい僕が、今、世界1周の旅の中で出会う外国人とつたないなりにも英語で意見交換や、一歩進んだコミュニケーションができるのは、紛れもなくこの3カ月のおかげです※。
※僕はTOEICスコアなどで留学前後の比較をしていないので、実際のレベルアップの具体値を知りたい方は検索すれば恐らくほかの体験者のレポートが見つかるかと思います。
●フィリピンは実は英語公用語国
今回はこれから英語留学を検討される方向けに、僕がフィリピン留学の魅力や、心得などをレポートします。少しでも参考になれば幸いです。
まず前提なのですが、フィリピン留学は英語上級者というよりは、僕のように中学高校で勉強したことをきれいに忘れ去って、英文法知識ゼロから始めるような初心者~中級者くらいまでが対象でしょう。フィリピン人はみんな英語を話せますが、英語ネイティブの発音ではないため、ある程度の英語力を身に付けたい人にまではオススメなのですが、それ以上は英語ネイティブの国が妥当です。ただ、僕を含む多くの日本人は、恐らくフィリピン留学で最初は十分こと足りるのではないかと思います。
実はフィリピンは英語公用国です。フィリピンにはもともと米国の植民地だった歴史があり、現在でも義務教育の授業はほぼ英語で受けるため、義務教育を受けた人は英語を話すことができます。特に大学を卒業した人に至っては、フィリピン国内の英語学校でマンツーマンレッスンを行う資格を持つとのことです。また、大学生はもちろん、タクシーの運転手も英語を話せます。
また、アジアの中でもフィリピン人は割とクリアな英語を話すようで、アジアの格安留学の中では他国の語学学校よりも定評があります。
●フィリピン留学5つの魅力
1.マンツーマンレッスン形式
最大の魅力は、ほとんどの語学学校の授業形式がマンツーマンレッスンであるということです。カナダやオーストラリアなどの先進国では英語講師の人件費が高いため、マンツーマンレッスンはとても受けられません。しかし、フィリピンでは物価差を利用して、低価格でマンツーマンレッスンを受けることが可能になるのです。
僕のフィリピン留学仲間の中にカナダで半年留学していた人がいましたが、1クラス20人だったため、英語を話す機会がほぼなく、半年経っても話せなかったとのことです。もちろん、一緒に学ぶメンバーがいるという環境を利用すればいいのですが、人見知りする人などもいるでしょう……。
一方、マンツーマンレッスンでは個室で先生と2人です。ここでは話さなくては何も始まりません。最初は単語を並べるだけかもしれませんが、ホスピタリティあふれるフィリピン人の先生が親切丁寧に手助けしてくれるはずです。マンツーマンレッスンは英語を話す機会がなく英語を学んできた日本人には本当にオススメです。
2.授業料が格安
フィリピン留学がオススメな最大の理由はやはり価格面。
学校によって違いはありますが平均的な語学学校だと、平日6時間のマンツーマンレッスン、3食付き、寝る場所もありで、1カ月10万円前後。探せば9万円を切る語学学校もあります。日本だと都心の家賃と同じような価格で、マンツーマンレッスンにご飯も付いてくるというお得感です。
「留学して英語を学びたいけど、留学費用が高いから……」と価格が足かせになっていた方は、ぜひフィリピン留学を検討してみてください。
3.物価が安い
これは授業料にも通じる部分ではありますが、フィリピンは日本と比べると物価が安いです。平均して5分の1~10分の1程度の物価差だと思います。学校で英語を学ぶ以外にかかる生活費用も特に目立った買い物などをしなければ、月2~3万円で足りるでしょう。節約生活をすれば1万円もかからないはずです。
4.フィリピン人だけでなく、韓国人とも出会える
冒頭でも触れましたが、フィリピン留学は韓国では当たり前の選択肢になっています。それほどまでに韓国人の英語教育熱は高く、フィリピンでの英語留学生もほぼ韓国人が占めています。日本人にとって、とても良い刺激になることは間違いありません。フィリピンで、フィリピン文化だけでなく、韓国文化も学ぶことができるでしょう。
5.治安もそれほど悪くない
治安については、魅力というよりは日本人がフィリピンに抱く不安を解消するという意味合いが強いですが……。日本人がイメージするフィリピンというと、「テロがよく起こる」「日本人がよく死ぬ」「フィリピンパブ」の3つが多いかと思います。
前者2つから治安がよろしくないという疑念を抱く人も多いかと思いますが、実際に3カ月間留学をしていて、命の危険は感じませんでした。
確かにテロは起こりますが、一部地域での話です。日本人が死ぬこともありますが、金と女のもめごとで死ぬことが多いようで、理由もなく死ぬ人はほぼいないとのこと。要は自分自身がしっかりしていれば大丈夫ということです。もちろん、東南アジア特有のスリやボッタクリなどはよくありますのでお気を付けて。
そもそも、韓国からは多くの高校生や大学生がフィリピン留学に来ていますし、夏休みには小中学生がお母さんと一緒に大量に短期留学に来ています。そのことが、治安についてはそこまで危険な国ではないことを物語っているでしょう。
●フィリピン留学についての心得12条
1.現地に友達を作ろう
せっかくフィリピンに来たのですから、学校で授業を受けているだけでなく、フィリピン人の友達を作って、英語でコミュニケーションをとる機会を作りましょう。「Facebook」や「Language Exchange Community」といったWebサービスを利用するのもいいですね。もちろん、学校で英語を教えてくれる先生を食事や遊びに誘うのもアリです!
2.ひきこもらずに、文化も学ぼう
たまに見かけるのが、本当に英語だけ学びにフィリピンに来たという人。留学は語学だけでなく、異国の文化も学べる貴重な機会です。部屋に閉じこもって英語を勉強するのもいいですが、せっかくの機会なので、外に出て、街にも行って、フィリピンという国を体で感じましょう!
3.インフラにはあまり期待できません
水道、電気、インターネット……など、日本はとてもインフラが整っている国です。しかし、フィリピンはそこまで高い水準で整備されてはいません。水道の断水はありますし、電気もよく停電します。インターネットも場所によっては回線速度が遅かったりします。正直、日本ほどの良い環境は望めません。
しかし、耐えられないほどのことではありませんので、よほど神経質ではなければすぐに慣れると思います。
4.日本の近代史を学ぼう
フィリピン人と話し込むと、よく話題に出るのが第二次世界大戦についてです。日本軍がフィリピンを占拠したことを彼ら(特に年輩の方)はよく知っています。フィリピンに留学する際には、日本の近代史について学び直しましょう。
5.先生選びを大切に
フィリピン人の先生のレベルには本当に個人差があります。僕のように英語力ゼロから学ぶ人にとっては、どの先生でもそれほど影響はありませんが、ある程度英語力がある人は、先生選びをしっかりしましょう。ほとんどの学校で、先生との相性が悪い場合には変更可能なはずです。
特に気を付けるべきは発音です。現地語のタガログ語なまりの英語を話す先生も中にはいます。できるだけクリアな英語を話す先生をつかまえましょう。
6.学校選びに失敗しないように、とりあえずの1カ月申請
フィリピン語学学校の情報はまだまだ分散しています。特に日本語のWebサイトを用意している語学学校はとても少ないです。中には運営や先生のレベルが低い学校もあるでしょう。
そんな時のことを考えて、まずは最短期間の1カ月入学から始めた方が無難です。気に入れば延長することもできますし、気に入らなければ学校を変更することもできます。
また、「せっかくだから日本語を使わないように、日本人がいないところに行こう!」と、韓国人留学生がほとんどを占める語学学校を選択する人もいますが、授業以外のコミュニケーションで韓国人同士が韓国語ばかりを話すことが多いようで、逆にとてつもない疎外感を感じることもあるようです。最初は日本人もある程度いる学校から始めるといいかもしれません。
7.最低限の英文法は事前学習して挑もう
僕はほぼ事前学習をすることなくフィリピン留学に入ったのですが、やはり中学レベルの英文法は日本滞在中に学ぶべきでした。社会人などでは忙しいかもしれませんが、そこだけは身に付けた上で挑みたいものです。
もちろん中には、基本的な英単語さえもサッパリ分からずにやってきた強者も留学仲間にいましたが、効率を考えると「?」です。
8.オンライン英会話で事前に特訓
フィリピン留学と同様に、オンライン英会話サービスもはやってきています。どのサービスでも50分300円程度の相場でマンツーマン英会話ができるという、これまでにない価格破壊的なサービスです。安さの秘けつはフィリピン人英語講師とSkypeで英会話レッスンを受けるという部分からきています。
ただし、1日50分ではもの足りない人もいるので、僕は時間がある人には留学をオススメします。短期集中で一気に英語を身に付けましょう。
留学前に英語に慣れたい、フィリピンのことが知りたいという人は活用した方がいいでしょう。オンライン英会話の先生と仲良くなって、フィリピンで会って一緒に遊ぶこともできるかもしれません。
9.さらなるレベルアップを目指すには他国への留学も要検討
韓国人留学生に多いのが、3~6カ月間フィリピン留学をしてベースを身に付け、その後にカナダ、米国、オーストラリアなどの英語ネイティブ国に留学をするパターンです。これはコストパフォーマンス的にも優れた方法で、韓国では当たり前の方式となっているようです。
10.費用を抑えたい人はセブパシフィック航空を使おう。
費用を極力抑えたい人は、LCC(格安航空会社)のセブパシフィック航空を利用しましょう。現在は関西空港からしか飛行機は出ていませんが、時期によっては往復3万円以下でおさえることも可能です。節約したい人は関西空港まで高速バスを利用するという手も忘れずに。
11.留学場所選びに気を付けよう
フィリピンで英語留学をするにはいくつか有名な都市があります。マニラ、セブ、バギオ、クラークなどです。
僕はバギオという土地を選びました。理由としてはバギオは標高1500メートルの高地にあり、フィリピンなのに涼しいというのがポイントです。しかし、時期によっては雨季真っただ中で、毎日スコールが降り、湿度が高く、快適ではないので御注意を。
また、バギオは遊ぶ場所がほぼないため、勉強に集中するには良い環境ですが、本当に遊び場が少ないため、週末などは手持ちぶさたになります。首都のマニラからバスで6時間もかかるのもネックです。
逆にマニラやセブなどの場合、いろいろと遊ぶ誘惑が多く、勉強に集中できないと聞きます。どちらを選ぶかは自分で決めましょう。
12.フィリピン屈指のリゾート地も楽しめる
セブ、ボラカイ、パラワンなど、島国であるフィリピンには世界有数のビーチリゾートがあります。週末などを利用して、勉強の合間にショートツアーを組むのもいいでしょう。その際は、セブパシフィックかゼストエアーという国内LCCを利用すると安く移動できます。
●フィリピン留学は今後身近に?
まだまだ日本人にはなじみがないフィリピン留学ですが、英語がますます必要となってくる日本人にとって今後数年でグッと身近になることは間違いないでしょう。
学生のみなさん、時間を作って留学を検討してみてはいかがでしょうか? 社会人のみなさん、長期休暇をフィリピン短期留学に使って、平日は英語、週末はビーチというのはいかがでしょうか? 転職予定の方は次の会社に入社する前に数カ月間、英語を学ぶのはいかがでしょうか?
企業の英語研修でもフィリピンを選択する企業が増えてきているようです。これから英語教育に注力していく企業の経営陣、人事の方々もぜひ、フィリピン語学留学にご注目を!【太田英基,世界一周サムライバックパッカープロジェクト】