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築地マグロ初競り451万円、バブル終焉し2007年の水準に戻る

2015年01月06日 09時45分40秒 | 経済
 東京都・築地の都中央卸売市場で初競りが行われ、大間産クロマグロの1匹あたりの最高値が451万円(180キロ)で取り引きされた。2013年の1億5540万円(222キロ)には遠く及ばなかったが、落札者はその時と同じく「つきじ喜代村」で4年連続。価格は2007年の水準に戻った。

 喜代村と、板前寿司&銀座・久兵衛の競り合いによって記録した1億5540万円をつけた2013年とは違い、2015年は加熱する前のほぼ2007年の水準に戻ったことになる。2007~15年までの落札価格と落札者は次のとおり。

2007年 413万円(206キロ)   大間産 つきじ喜代村
2008年 607万円(276キロ)   大間産 板前寿司
2009年 963万円(128キロ)   大間産 板前寿司&銀座久兵衛
2010年 1628万円(232キロ)   大間産    同
2011年 3420万円(342キロ)   大間産    同
2012年 5649万円(269キロ)   大間産 つきじ喜代村
2013年 1億5540万円(222キロ) 大間産  同
2014年 736万円(230キロ)   大間産    同
2015年 451万円(180キロ)   大間産   同



マグロ初競り

 板前寿司は香港資本ということで、インナーサークルでは否定的な意見もあったと聞く。そこで2009年から、銀座・久兵衛との共同仕入れで対抗した。喜代村陣営にとってはかなりの警戒感を持っていたこともあり、2013年はまさかの1億超えに。その後は板前寿司は撤退しているという。

 それで儲かったのは、このマグロをつり上げた大間のマグロ漁師だ。落札額の約9割が漁業者に入る仕組みとなっているために、約1億4000万円を手にしたことになる。下図のように漁協、仲介人、市場にも残りの10%のマージンが利益配分されることになる。

 ※漁師 ⇒ 漁協 ⇒ 仲介人 ⇒ 市場 ⇒ 仲介人 ⇒ 業者 ⇒ 消費者

 マグロ漁師の年収は平均的に300万円前後とも言われる。1日の漁の燃料費だけでも、2、3万円はかかり、船や器具への投資だけで軽く1億、2億と超えることもある。大間産マグロのブランド、命がけの漁への評価が世間に認知されたこともあるが、2013年のような出来事は今後は二度とないだろう。
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