2015年1月16日、昨年日本を訪れた韓国人観光客が、日本人が親切である理由についてブログにつづっている。
【そのほかの写真】
4泊5日の日本旅行中、僕は日本人の親切さに衝撃を受けた。どの国でも、親切な人もいれば不親切な人もいるものだが、日本人は本当にみんな親切だった。これは確かに、日本人の国民性と言える。旅行中に感じた日本人の親切な行動は以下のようなものだ。
1.バスなどでリクライニングシートを倒す時、後ろの人に「すみません」と一言断る。
2.列車で窓側の席に座った僕が、トイレに行くため横の人に「すみません」と声を掛けようとすると、その人はすでに席を立ち、通路に立っていた。その人は僕よりも明らかに年上だったが、驚くほど丁寧に接してくれた。
3.人通りの多い道で、前を歩いていたおばさん3人が「道を間違えたかしら?」と急に立ち止まった。すぐ後ろを歩いてた僕がぶつかりそうになると、おばさんの1人がそんな僕に気付き、あとの2人に目で合図を送った。すると3人はさっと両端に移動し、一斉に「すみません!」と言った。日本のおばさんたちがあけてくれた道を王様のように通る韓国の若者。本当に不思議な気分だった。
4.バスの運転手は案内用のマイクを付けていて、バスを降りるお客さんに「ありがとうございます」と言う。10文字もある長い言葉を面倒くさがらずに、子どもからお年寄りまで、1人1人に言っていた。
5.道に迷った時は近くのコンビニに入り、店員に道を尋ねたのだが、毎回、自分の携帯を持ってきて道を調べてくれた。それでもわからない時には、とても申し訳なさそうな表情で「ごめんなさい」と言った。通りすがりの人に道を尋ねた時には、目的地まで連れて行ってくれることもあった。
6.道を歩いている時、人と肩がぶつからない。どんなに人通りの多い道でも、日本人は相手と接触しないように配慮し合う。そして、相手に服の袖が触れただけでも、「すみません」が雷のように飛び交う。実は、日本旅行中に一番聞いた言葉は、「こんにちは」ではなく「すみません」だった。
日本人は相手の年齢に関係なく親切な対応をするが、韓国人は相手の年齢を考え、自分よりも上の人には丁寧に接し、下の人には偉そうな態度をとる傾向がある。どうして日本人はこんなに親切なのかと考えながら韓国へ戻った僕は、仁川空港から自宅に帰るためタクシーに乗った。運転手は半袖に半ズボンととてもラフな服装で、あいさつもなく横柄な態度だった。不快に思った僕は、運転手に「日本のタクシー運転手は、ネクタイを締めていたし、接客も丁寧だった。おかげでとても楽しく、快適に旅行を楽しめた」と言った。
すると運転手はこう言った。「日本の運転手がどうして親切なのかわかるか?韓国の何倍もの給料をもらっているからだ。お金に余裕があるから、心にも余裕があるんだ。日本と同じくらいの給料をもらえたら、われわれはネクタイをするどころか、タキシードを着て運転してあげるさ。それに、日本の運転手が安全運転をする理由も同じ。韓国では生活のために1人でも多くの客を乗せなければならない。だから信号を守っている余裕なんかないんだよ」と。
この言葉を聞いた僕は、少し申し訳ない気持ちになった。日本人の親切心はすべて余裕から生じるものだ。今の韓国人に親切心を要求することは、貧しくてご飯もろくに食べられず、パンひとかけらを盗んだ子どもを非難しているのと同じことかもしれない。
韓国に必要なものは余裕だ。余裕があれば、日本人のように見返りを求めず、人に親切にしてあげられる。そしていつか韓国を訪れた観光客が、その親切心に感動するだろう。優しい日本人たちのおかげで、楽しく快適な旅行をすることができた僕のように。(翻訳・編集/篠田)
【そのほかの写真】
4泊5日の日本旅行中、僕は日本人の親切さに衝撃を受けた。どの国でも、親切な人もいれば不親切な人もいるものだが、日本人は本当にみんな親切だった。これは確かに、日本人の国民性と言える。旅行中に感じた日本人の親切な行動は以下のようなものだ。
1.バスなどでリクライニングシートを倒す時、後ろの人に「すみません」と一言断る。
2.列車で窓側の席に座った僕が、トイレに行くため横の人に「すみません」と声を掛けようとすると、その人はすでに席を立ち、通路に立っていた。その人は僕よりも明らかに年上だったが、驚くほど丁寧に接してくれた。
3.人通りの多い道で、前を歩いていたおばさん3人が「道を間違えたかしら?」と急に立ち止まった。すぐ後ろを歩いてた僕がぶつかりそうになると、おばさんの1人がそんな僕に気付き、あとの2人に目で合図を送った。すると3人はさっと両端に移動し、一斉に「すみません!」と言った。日本のおばさんたちがあけてくれた道を王様のように通る韓国の若者。本当に不思議な気分だった。
4.バスの運転手は案内用のマイクを付けていて、バスを降りるお客さんに「ありがとうございます」と言う。10文字もある長い言葉を面倒くさがらずに、子どもからお年寄りまで、1人1人に言っていた。
5.道に迷った時は近くのコンビニに入り、店員に道を尋ねたのだが、毎回、自分の携帯を持ってきて道を調べてくれた。それでもわからない時には、とても申し訳なさそうな表情で「ごめんなさい」と言った。通りすがりの人に道を尋ねた時には、目的地まで連れて行ってくれることもあった。
6.道を歩いている時、人と肩がぶつからない。どんなに人通りの多い道でも、日本人は相手と接触しないように配慮し合う。そして、相手に服の袖が触れただけでも、「すみません」が雷のように飛び交う。実は、日本旅行中に一番聞いた言葉は、「こんにちは」ではなく「すみません」だった。
日本人は相手の年齢に関係なく親切な対応をするが、韓国人は相手の年齢を考え、自分よりも上の人には丁寧に接し、下の人には偉そうな態度をとる傾向がある。どうして日本人はこんなに親切なのかと考えながら韓国へ戻った僕は、仁川空港から自宅に帰るためタクシーに乗った。運転手は半袖に半ズボンととてもラフな服装で、あいさつもなく横柄な態度だった。不快に思った僕は、運転手に「日本のタクシー運転手は、ネクタイを締めていたし、接客も丁寧だった。おかげでとても楽しく、快適に旅行を楽しめた」と言った。
すると運転手はこう言った。「日本の運転手がどうして親切なのかわかるか?韓国の何倍もの給料をもらっているからだ。お金に余裕があるから、心にも余裕があるんだ。日本と同じくらいの給料をもらえたら、われわれはネクタイをするどころか、タキシードを着て運転してあげるさ。それに、日本の運転手が安全運転をする理由も同じ。韓国では生活のために1人でも多くの客を乗せなければならない。だから信号を守っている余裕なんかないんだよ」と。
この言葉を聞いた僕は、少し申し訳ない気持ちになった。日本人の親切心はすべて余裕から生じるものだ。今の韓国人に親切心を要求することは、貧しくてご飯もろくに食べられず、パンひとかけらを盗んだ子どもを非難しているのと同じことかもしれない。
韓国に必要なものは余裕だ。余裕があれば、日本人のように見返りを求めず、人に親切にしてあげられる。そしていつか韓国を訪れた観光客が、その親切心に感動するだろう。優しい日本人たちのおかげで、楽しく快適な旅行をすることができた僕のように。(翻訳・編集/篠田)