心の風景 認知的体験

癌闘病記
認知的体験
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とうとう来なかった台風

2007-07-15 | 安全、安心、
朝2時半から待っていた
夕方5時になっても、嵐の気もない
雨をふらず、風も吹かず
それでも、外へ出るのは、控えた
何か、ひどく損をした感じ
でも、被害にあった人のことを考えれば、
感謝しなければいけないのかも。

認知的体験 再掲

2007-07-15 | 心の体験的日記

●認知的体験(  )02/1/23海保
「外部記憶の大きさに驚く」
スマートメディア、コンパクトフラッシュが使える。にかた君に言わせると、前者は先生が生きている間の文書の保存が1枚でできるとのこと。あと20年生きるつもりだからすごい量になるはずだが、大丈夫らしい。と書いて気がついた。書けるのはあとせいぜい5年くらいだろう!!

貯蔵庫モデル

2007-07-15 | 認知心理学
 まず、感覚情報貯蔵庫から。
 ここには、目や耳などの感覚器官を通して外から入力された情報が、ほぼそのままの形で、せいぜい500ミリ秒(1/2秒)くらいの非常に短い間、貯蔵される。パッと目をつむったときに脳裏に浮かんでくるボンヤリとした映像は、この感覚情報貯蔵庫からの情報に基づいている。
 情報は、感覚情報貯蔵庫に連続的に飛び込んでくるが、普通の状態では、それらは、ほんの少しだけしか違わない情報なので、情報間の融合が起こり、一貫かつ連続した動きを伴った映像を体験できる。映画のように、1枚1枚は静止した連続絵を50ミリ秒くらいの間隔でどんどん見せると、なめらかな動きのある映像が見えるのは、このためである。しかし、非常に短い間隔で、異質な情報を次々に見せられると、情報内容間の干渉が起こり、ある情報が欠落してしまうこともある。これはマスキング現象と呼ばれている。
 短期記憶は、感覚情報貯蔵庫から抽出された情報を高々20秒程度の間だけ、保存しておくところである。長期記憶は、短期記憶で一定の処理がなされた情報を、知識として長期間にわたり保存しておくところである。それぞれの処理特性を、されに概観してみる。
 短期記憶は、そこに貯蔵しておくことのできる情報の容量に限界がある。その上限として、情報の単位(チャンク chunk;主観的な情報のまとまり)にして、7±2(魔法の数7プラス・マイナス2)が知られている。演習4-1で、9個のキーワードを記憶してもらったが、あえて9個にしたのは、この短期記憶の容量限界一杯を体験していただきたかったからである。
 なお、ここで、チャンクとは、見た目のまとまり(ゲシュタルト;63ページ参照)、あるいは意味的なまとまりのことである。たとえば、図4-2を見てほしい。いずれも、文字、数字1個を1つの情報単位と考えると、限界を越えてしまうが、なんらかのまとまりを形成してしまえば、苦もなく覚えることができる。このまとまりがチャンクである。魔法の数7は、チャンクで数えたときの限界数である。

       (a) NECIBMSONYHITACH
       (b) 0293-53-4613
       (c) 100110011001
       (d) やまだたなかきくちすずきさとうたかはし  
       (e) きなやまとはただうさたかきしかくちずす
 図4-2 チャンクを形成するもの (c)と(e)とはチャンク化がむずかしい。

 チャンクを「主観的」まとまりと言ったのは、どのようなまとまりが作られるかは、人によって異なるからである。たとえば、図4-2の(c)を「100-1100-1100-1」のようにチャンキングする人もいるであろうし、「1001-1001-1001」のようにチャンキングする人もいるであろう。また、(e)は(d)をでたらめに並べ直したものであるが、これでも、一文字ずつ覚えようとする人はいないはずである。いくつかのチャンクを勝手に作ってしまうはずである。もちろん、3章3.2「区別してまとめる」で述べたゲシュタルトの要因のように、誰でもが1つのまとまり(チャンク)として見るものもあるが、チャンキングの多くは、その人が長期記憶に貯蔵している知識に依存して主観的に決められる。
 短期記憶では、入力された情報を頭のなかで(時には口に出して)リハーサルしながら、長期記憶に貯蔵されている知識を使って、処理目的にふさわしい符号化を行う。たとえば、先ほどの記憶実験で「メンタルモデル  長期記憶─」を覚えるときに、何度も何度も頭のなかで、あるいは口に出して、覚えるべきことばを繰り返していたはずである。これがリハーサルである。そしてリハーサルしながら、たとえば、「メンタルモデル」なら、「メンタルは心的」、「モデルは仮説に類似したことば」、といったように、覚えるべきことばに対して長期記憶のなかにある知識を結びつけていく。これが符号化である。この符号化の結果は、再び、長期記憶に転送され、符号化するときに使った知識と結びつけて貯蔵される。それによって、長期記憶の知識が活性化され、さらには更新される。
 長期記憶では、短期記憶で符号化された情報を、既存の知識のなかに再び取り込み、長期間にわたり保存する。知識は、必要に応じて検索されて、短期記憶に転送される。長期記憶での保存容量は、ほとんど無限と考えられている。情報の圧縮や統合が絶えず起こるからである。100のことばで説明されたことが、たった1つの専門用語で簡単に置き換えられたり、似たことばが1つにまとめられたり(概念化されたり)することによって、保存スペースの節約が絶えず行われているのである。
 永久に情報が保存されているとすると、われわれが日常的に経験している忘れるというのは、どのように考えればよいのであろうか。最近の記憶心理学の支配的な考えは、忘却が起こるのは、情報が消失してしまったからではなく、検索手がかりの不足や、速く思い出さなくてはといったようなストレスなどのために検索に失敗したからとされている(検索失敗説)。
 

マニュアル文化

2007-07-15 | わかりやすい表現

 マニュアル文化 

●ドキュメントとしてのマニュアルの背景にはマニュアル文化が必要
1)決まり通りに動くことの大切さの認識
2)したがって、決まりを明示したドキュメントはきちんと読む

●日本の組織は、暗黙知とハイ・コンテキスト(状況規定性が高い)で動くのでマニュアル不要 
1)長期間のOJTで学べ
2)明示的な知識の典型であるドキュメントとしてのマニュアルが育たない

●マクドナルドにみられるマニュアル文化の浸透
1)即戦力が必要になり、仕事のマニュアル化が必須
2)「マニュアル通りに」が一義的な重要性を持つようになってきつつある

擬人法

2007-07-15 | 認知心理学
                  62行(本文
適応という概念    何でも適応の戦略としてよいのか
●花が美しいのは蝶を引きつけるため?
 NHK「生き物地球紀行」(月曜日夜8時放映)はよく見る番組の一つである。生き物の見事なまでの生き残り戦略に関心させられるからである。全編にわたる、ゆったりとした解説も心地よい。しかし、この解説を注意深く聞く、というより、「科学的な」解説として聞こうとすると、そこまで言ってしまって大丈夫というような台詞が続出する。たとえば、
・雄の気をひくために、激しい動きをする
・硬い実を割れるように強固な爪を備えるようにになった
・敵から逃れるために葉っぱと同じ形をしている
 +

アージ理論

2007-07-15 | 認知心理学


◆感情のアージ理論(urge theory of emotion)〔1991年版 心理学〕

進化論的な立場から、感情を認知システム全体との関連でとらえようとした戸田正直によって提唱された理論。

アージとは、人間を有無を言わせず駆り立てる強い力の意で、人間は、野生のなかで生き残るために、次の4種類のアージを発展させてきた。食や性など基本的な欲求に対応する維持アージ、恐怖や不安など外界の脅威に対応する緊急事態アージ、認知的情報をつかさどる認知アージ、協力や援助など他人とのかかわりに関する社会関係アージ。それぞれのアージは、それを始動させる認知システム、内的活動と行動リストを有する。このうち、内的活動は、行動の準備活動としての身体活性化と、事態に対処する最適行動を選択するための集中的な情報処理とを行う。

戸田によれば、こうしたアージ・システムは、野生の欠如した文明環境下では適切に作動しないことが多く、そのことが、感情の非合理的、反知性的、破壊的側面を強調させることになっているとして、心のソフトウェアとしての感情の正当な位置づけを試みている。

野生児

2007-07-15 | 認知心理学


◆野生児(wild child)〔1991年版 心理学〕

誕生後、通常の「人間的な」生育環境から長期間にわたり隔離されて育てられた子供のこと。インドの狼少女アマラ、カマラの例、フランスのアヴェロンの野生児ヴィクトールの例、王位継承の陰謀のため長期間にわたり幽閉されていたカスパー・ハウザーの例、盲目で聴力欠損の母親とともに周囲から隔絶された6年半を過ごしたイザベルの例など、不幸な育ちのケースは数多い。こうした子供が救出されて後に、普通の環境の中で示す行動の観察結果は、人間の発達初期において、何が大事であるかを知るうえで貴重な示唆を与える。

原因帰属理論 用語解説

2007-07-15 | 認知心理学


◆原因帰属理論(attribution theory)〔1991年版 心理学〕

あなたが、販売部長に昇進したとしよう。あなたは、その昇進は、自分の努力の結果だと思うか、自分に備わった能力ゆえだと思うか、それとも運がよかったからだと思うか、それとも昇進のための状況が整っていたからだと思うか。人間は、このように、何かが起こると、それがどうして起こったかを知りたがる(自分なりに説明して納得したい)心性をもっている。どのようなときに、どのような人は、何に原因を求める傾向があるかについての心理学の理論が、原因帰属理論と呼ばれるものである。

成功したときには、その原因を自分の能力や努力(内的帰属)に、失敗したときには、その原因を周囲の状況や不運(外的帰属)に帰せしめるのが、自己効力感を維持するのには都合がよい。この逆の帰属をすると、無力感に陥ってしまう。いずれの原因帰属をする傾向にあるかは、その人の性格にもよるところが大きいことが知られている。

この理論のおもしろいところは、「客観的な」原因が何であるかを、科学者がするような原因追求の手順を踏むことなく、自分なりに勝手に推測して理屈づけてしまい、それを生きていく糧にしてしまうところである。

SAITAを見るのが楽しみ

2007-07-15 | 心の体験的日記
デニーズにいくと置いてある
女性雑誌である
最近、松坂選手の奥さんの柴田さんが表紙モデル
これがすばらしい
充実し満足しきった女性の美しさがきっちりと写されている
みるだけでも元気になり食欲も沸いてくる。
一層のこと、自分で買ったら、とは家内の弁。
値段は500円もしない。そうするかなー。

知覚管理不全とヒューマンエラー

2007-07-15 | ヒューマンエラー
「ミスに強くなる」中央労働災害防止協会新書
01/11/5 海保
リレー連載;第2回 筑波大学「心理学系」 海保博之
ヒューマンエラーを事故につなげないために
---心理安全工学序説

第2回 知覚管理不全

はじめに
 5感(視聴嗅触味)情報に基ずく知覚は、外界の「正確な」コピーではない。それは、まぎれもなくエラーに満ち満ちた世界であるが、見方によっては、生き残りのために人が作り出した見事な適応的世界とも言える。
 その世界はメタ認知がほとんで機能しない。無意識的かつ自動的な認知活動だからである。それだけに、知覚管理不全による事故は、自己管理の不全よりも、人の知覚特性を無視した外部環境の設計不備にもっぱらその責を負わされることになる。
 なお、本稿では、紙幅の関係で、視覚に話を限定するが、他の感覚モダリティでも基本的な考えは変わらない。

●見えるようにする---視認性支援
 見せたいものが、暗がりにあったり、小さかったりすれば、見落とされる。こんな当然のことが忘れられてしまうことがある。
 たとえば、昼夜間で作業が行なわれるとき、昼間はよく見える危険表示も、夜間になると見えにくくなり、事故というような例。
 あるいは、文字の大きさも、見る距離(視角)によって、その心理的な大きさが変わることを無視して、見落しエラーによる事故というような例。
 いずれについても、その対策は、自明のことなので、省略するが、こうしたごく当たり前のことも、きちんと安全管理のチェック項目として入れておく必要がある。

●見えの予測をガイドする---予測支援
 知覚は、静止した状態よりも、動きながら行われていることのほうが多い。そこでは、普段はほとんど意識できないが、次の適切な動きの予測を支援するための情報の取り込みが行なわれている。暗がりを歩くとそのことがよくわかる。
 自然の環境ではその予測がはずれることはあまりないが、人工的な環境では、突然、段差が出てきたり、急カーブになったりすることがある。これも、事故につながる。
 道路の予告信号のように、表示によって知覚の予測を支援することが多いが、表示などなくとも自然に適切な予測ができるように人工的な環境を設計することが、人の知覚特性に配慮した環境設計の王道である。

●見た目の自然なまとまりを利用する---ゲシュタルト効果支援
 似たもの(類似)、近くにあるもの(近接)、囲まれているもの(閉合)、対称なもの(対称)、連続したもの(よい連続)は、一つのまとまり(ゲシュタルト)として知覚される。
 掲示板などでは、このゲシュタルト効果を活用すると、伝達効果があがる。

図1 ゲシュタルト効果を活用した掲示例

●違いを際立たせる---弁別支援
 文字形の「右」と「左」は、字の概形が似ているので、弁別には不適である。
 男女のトイレの場所の指示も実にいろいろある。あごひげの絵と口の絵、スカートとズボン、ピンクと青などなど。それだけを単独で見せられたら何のことがわからないが、しかるべき場所で両者を同時に見ることができれば、弁別はできる。
 選択枝が2つしかない状況では、とりあえずは違いだけがすぐにわかるようにする。その上で、いずれがいずれかがわかる(識別)ように工夫することになる。

 図2 違いを強調した例

●概形情報と特徴情報だけを際立たせる---識別支援
 人はすべての外部情報を取り込んで処理しているわけではない。特に瞬間的に取り込むのは、概形情報と特徴情報だけである。
 道路の行き先表示では、簡略文字を使うことが多いが、簡略の仕方が、概形と特徴をうまく際立たせて成功している。
 文字だけでなく、似顔絵にみられるように、絵などによる表示でも概形と特徴が大事である。
 こうした知覚特性を忘れて、たくさんの情報を提供してかえってそれがノイズ(情報ノイズ)になって、肝心の情報を見落とさせてしまう。

図3 イラストは概形と特徴をうまく強調する

●刺激が存在する周囲の環境に配慮する---文脈効果支援
 ある対象を知覚するとき、その対象だけを知覚するわけではない。対象をとりまく環境も同時に知覚する。それが、対象そのものの知覚を「歪める」。
 よく知られている例は、対比である。色で言うなら、青地に黒、白地に青は文字の読み取り精度を高める対比である。
 錯覚もよく知られている。道路などでは、錯覚をうまく利用すると、心理的な速度感を狂わせて安全速度に誘導することもできる。
 
図4 塀の高さは同じに見える?

●見たものが現実と対応するようにする---同型性効果支援
 知覚の世界は外界とアナログ的な同型対応をしている。右にあるものは右に、大きいものは大きく見えている。
 ときおり、案内表示などで、この知覚特性を無視したものを見かける。表示の前で首を傾けたりして、地図を傾けてなんとか外と内との同型性を作りだそうしている。
 
図5 どうちらが大きい? 

●見た目をよくする---感性効果支援
 そこには自分を貶めるリスクがあることを本能的に知っているからであろうか、汚いものは見たくないし、近づきたくないと思うのが人のさがである。知覚にも感性的な要素が微妙に影響している。
 たとえば、危険表示でもそれが汚れていたり、下手な文字で書かれていれば、見るのもいやとなる。
 作業現場などは黙っていれば汚れる。汚れの中にエラーや事故の種が隠蔽されてしまい、何かのときにそれが顕在化して事故が起こってしまう。

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