指針1「全体と部分の関係をわからせる」
都会のど真ん中で迷子になってしまうような感じのプレゼンに遭遇したことはありませんか。今自分がどこにいるのかが皆目わけがわからなくなってしまうのは、プレゼンでも不安なものです。
受け手をこうした状態にしてしまうのは、全体—部分の関係への配慮を欠いたプレゼン、資料作りをしてしまうからです。
実は全体—部分関係をわからせるためのさままざな仕掛けがすでに一般の本や文書作りにはあります。ただ、それが何のためなのかの認識がないだけです。それらをあげてみましょう。
①概要 全体の枠組みを最初に知らせます。
②目次 全体が一瞥できて、各部との関係がわかるようになっています。
③項番 「第1」「1—1」「1—1—1」によって、階層がわかるようになっています。
④フッター/ヘッダー 頁の最上部か最下部に章、節の見出しを入れることで、内容的な全体—部分関係がわかるようになっています。
⑤ノンブル(頁番号) 1/4のように表示することで、今見ているのがどのあたりかがわかります。
⑥参照明記 「これについては、すでに2−2で述べた」などと記すことで、そことの関係がわかります。
こうした伝統的に使われている文書作りの仕掛けの意味を考えて使えるようにしたいものです。