心の風景 認知的体験

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失敗力

2008-06-10 | 安全、安心、
自分を知らないと失敗する  

前章で、頭の中のもう一人の自分(ホムンクルス)の働きをメタ認知と呼ぶこと、メタ認知は、大きく、自分の頭の働きを洞察することと、自分の心と行為をコントロールすることとがあることを述べました。  

内なる失敗原因は、この自己コントロール不全によるものです。自己洞察がきちん
とできて、それにもとづいて自分の心と行為をコントロールできれば、失敗は起こりません。  
だからがんばってください、といって、おしまいにしても良いのですが、それでは、竹槍戦法と同じになってしまいます。知りたいのは、どうやって頑張れば良いのかですね。  
まず、失敗しないための自己洞察から。
1)知識不足は失敗をもたらしやすい  
知識が不足していると、足らない部分は、既存の知識にもとづいて推測をすることになります。推測は、覚えている知識を思い出すときの失敗よりもずっと失敗する可能性が高くなります。  
思い込みエラーが起こるのも、知識不足で問題や状況がよく理解できないような時に、勝手に自分なりの推論(解釈)をしてしまうからです。  
知識不足による失敗を防ぐには、平凡なことですが、普段から、自分は何を知っていて何を知らないのかの洞察力を高めておくことです。既有の知識を探索するだけで解けるのか、あるいは、推測が必要なのかの仕分けができるだけでも、かなり失敗する可能性を下げることができるはずです。
2)能力不足は失敗をもたらしやすい  
問題を解く能力がないのに解こうとしても、無駄です。失敗することにもなります。  
試験では、100点をめざす必要はありませんから、これは自分の力では解けそうもないと判断できたら、手をつけないに越したことはありません。  とはいっても、この判断は、かなり難しいところがあります。普段の勉強のときに、安易にこの判断を乱用して、すぐに解答を見てしまうようでは、だめです。艱難辛苦して問題を解く体験を積み重ねる中で身に付いてきます。  
さらに、自己洞察不足による失敗があります。節をあらためて考えてみます。  

朝倉心理学講座 脳神経心理学

2008-06-10 | 認知心理学
4巻 脳神経心理学  編集:利島 保(広島大教授)
・神経心理学とは,脳損傷が原因で引き起こされる高次機能(知覚,記憶,思考など)の障害と,脳の損傷部位とを対応させることによって,その神経学的基盤を解明しようとする.本書では,発達障害に伴う機能障害の各種症状,障害評価法,障害支援法までについてまとめた。また,最近の脳科学の成果をふまえ,書名に脳を加えた.読者としては,学部から大学院までの心理学専攻の学生や研究者に加えて,言語聴覚士,心理技術者などの実務家など幅広く想定.
・脳科学ブームと発達した技術的背景のあいだで,「脳科学と心理学のハイブリッド学」をさぐる.
○心は脳を越える
○脳を越える心の世界

飽心の時代

2008-06-10 | 心理学辞典
飽「食」の時代はまた飽「心」の時代でもあるのかもしれない。最近、心への関心がとみに高まっている。
●その関心は、一方では、心の働きの未開発な部分へ、つまり、これまで体験したことのない心の世界へと向かい、もう一方では、自分で自分の心をコントロールできないもどかしさからか、心の安逸を求める方向へと向かう。
●ますます人間に近づいてきた知的機械「コンピュータ」は、人間の心の働きに、特に、知の働きの巧妙さへの関心を一層深めている。コンピュータはどこまで人間に迫れるのか。知の働きを支える脳機能との関連で、目の離せない展開が期待される。

共時性

2008-06-10 | 心理学辞典


◆共時性(synchronicity)

自然に起こる現象も人間に起こる現象も、因果的に説明することが、現代科学のドグマである。しかし、人間の日常的な体験として、「会いたいとふと思った人に偶然町中で出会った」とか「予兆したことが実現した」といったことがあることも確かである。このように、ある心的な状態と外部の出来事とが、あたかも因果的な関係があるかのように、共に起こる(意味をなす)ことを共時性という。C・G・ユング(Jung)の提唱した概念で、共時性の認識の成立が、心的疾患に悩む患者の態度を好ましい方向に変化させることがあるとしている。


1万円と5千円

2008-06-10 | 心の体験的日記
認知的体験03/9/28海保
「1万円と5千円」
おつりが思ったより少ない。あれっといったらレジの再チェック。1万円札のつもりが、5千円札だった。恥ずかしい!! それにしても、茶系統で似ている。

理香ちゃん
起きる時間です
もう午前1時52分ですよ!

失敗の原因

2008-06-10 | ヒューマンエラー
失敗の原因さまざま  

失敗の現れがさまざまなように、それを引き起こす原因もさまざまです。そこで、ここでも、試験における失敗を想定して、その原因の分類をしておきます。  

試験問題を作る側からすると、時折、ひっかけ問題を作ることがあります。知識が正確か、知識の使い方の精度が高いかをみるためです。内容の似た選択枝を入れたり、単純に考えれば答は自明なのにそれに気がつかれないような情報をあえて入れたりするのです。  

当然、そんな問題では、失敗解答が多くなります。  
このように、失敗には、失敗した当人にはあまり責任がない、外部原因によるものがあります。  

一方、こうした意地の悪い試験問題でも、見事に正解する人もいます。となると、失敗してしまった人は、出題者の「意地の悪さ」を見抜く力がなかったことになりますね。  

このように、失敗原因には、大きく、外と内の2つがあります。そして、いずれか一方だけが原因というより、外と内とが微妙に影響しあって一つの失敗をもたらしているのです。  

自動車事故や工場での爆発事故などでも、その原因分析がおこなわれます。「人為ミス」と言う時は、内にほうに主たる原因がある場合、配管の老朽による事故と言う時は、外に主たる原因がある場合となります。  

ここで、「主たる」というのは、いずれの場合でも、外にも内にも、「副となる」原因がありうるからです。配管の老朽化を見逃した人為ミスにも原因があります。  

交通事故も、運転手の運転に主たる原因があっても、信号器が整備されていなければ、外にも原因がありとなります。  

とはいっても、試験での失敗を、試験問題が悪いから(外に原因があるから)と言っていてもはじまりません。しっかりと、自分の内なる原因を見極めて、エラーに強くなっておかなければなりません。これが、失敗力の一つになります。  

写真 桜氏提供
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