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「(気持ち不安定なために)うっかりミス」
事例9 教訓「気持ちが不安定なまま現場に入らない」
事例9
朝出掛けに、家ではでな夫婦ゲンカしてかっかしたまま仕事場へ。けんかのことで頭を占領されてしまい、上の空で機械操作をしていてひやり。
「解説」
興奮状態が一概に危険につながるわけではありません。
適度の興奮は、仕事をする上では必要です。「活を入れる」のも、一定水準の興奮状態を作るためです。これによって、注意エネルギーを豊富に仕事に注げるようになりますから、仕事の量も質も上がります。
問題は、ケンカのような興奮のしすぎです。
興奮し過ぎると、注意エネルギーが、興奮そのもの(生理状態や行動など)、あるいは興奮を引き起こしたもの(ケンカの対象や理由など)のほうに多くとられてしまって、仕事のほうに注ぐ分がなくなってしまいます。かくして、注意が足りない状態で仕事をすることになり、ミスを発生することになります。
「類似ケース」***********
○課長に強く叱責され頭にきてしまった。そのあとすぐに計算の仕事をしたが、計算ミスばかりだった。
○作業の手順をめぐって言い合いになってしまった。気持ちが治まる間もなく仕事に入ったら、金槌で手を打ってしまった。
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「感情をコントロールするにはどうしたら、よいのでしょうか?」
●感情は周囲にいる人々との人間関係の中で発生します。けんかした、叱責された、無視されたなどなどが強い感情を引き起こします。
したがって、危険度の高い仕事に従事している人は、普段から良好な人間関係を作る努力が必要です。
●感情不安定を自覚したら、現場に入らない、あるいは、一時的に離脱する(休憩を取らせてもらう)ようにするとよいと思います。
感情は、時間とともに安定の方向へ変わります。そこで、じっと待って気持ちが静まってから、現場復帰をすればよいと思います。興奮していると、行動の水準も上がりますので、この「じっと待つ」のが難しいのですが、トイレにかけ込む、机の整理をする、鏡を見るなど気持ちを落ち着かせる儀式を用意しておくのも一計です。
チェック「あなたの怒りやすさの程度は?」***************
自分の思いや行為に「最もあてはまるときを”3”」「まったくあてはまらないときを”1”」として判定してください。
1)叱られるとすぐに頭にくるほうだ( )
2)怒るとすぐに声や表情に出る( )
3)喜怒哀楽がはげしいほうだ( )
4)怒ってしまったことを後悔することが多い( )
5)まがったことが大嫌い( )
*10点以上は、怒りやすいほうということになります。
人間ですから、感情の起伏はあって当然なのですが、安全にとっては、過度の感情の高ぶりは好ましくありません。
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