ナンパ

金曜日の夕方の出来事。

試写会に行く為に会場まで歩いていて、大きな交差点で信号待ちをしていた。
すると斜め後ろの方から小さな声で「オネーサン」「あの・・・オネーサン」
という声がする。

最初は自分が呼ばれているとは気付かなかったから無視してたんだけど、
段々声が大きくなって来て気になったので振り返った。

すると、そこには（多分）ブラジル人の男の人がモジモジしながら立っていた。


「はい？何か？」
『あのー、よかったらー・・・』
「はぁ」



『ワタシと結婚しませんか？』


・・・コレは新しいタイプのキャッチセールスだな（笑）
しかも外人使ってキャッチかよ。
それとも新手の結婚詐欺？それにしては余りにストレート過ぎるな。
ってか、そんなにこのアタクシは男日照りに見えるんですかと。
（まあ考えようによっては男日照りなんだろうがな）

と思って、とりあえず満面の笑みで　←一応外人さんにはちょっぴり優しい私
「ごめんなさ～い。ワタシ結婚してるんですぅ～」
とプリプリ乙女ちっくに答えてやった。

すると、
『・・・ソウデスカー（溜息）』
と、いかにもがっかりした様子で溜息を付いている。
ちょっと気になったんだが、信号が青に変わったし試写会に遅れるのはイヤだったので
そのまま「じゃあ・・・」と言葉を濁してその場を立ち去ったのだが、


今思うと、アレはナンパ・・・ではなく、
もしかして不法滞在中でどうしても日本に定住したいので、とりあえず日本人と
結婚して永住権を手に入れたかったのか？等と考えてみたり。
名古屋は某車メーカーのお膝元という事もあって、ブラジル人の工場労働者が
非常に多い地域なんですよ。
中にはもしかしたら非合法ルートで入国した「出稼ぎ労働者」もいるかもしれない。
そんな彼らにとって日本で安心して働こうと思ったら、一番手っ取り早いのは
やっぱり「日本人女性と結婚して永住権を手に入れる事」なんじゃなかろうかと。

・・・だとしたら、この超絶デブスのアタクシに「いきなりプロポーズ」も納得が行く。


少なくとも「やっだぁ～♪こんな歳になってもまだ私ってナンパされちゃうぅ～♪」
なんてお調子コイた事は流石に思いませんよ。
それ位は自分の事を等身大に冷静に見ているつもりサ（悲しい事にね。苦笑）