「ヴィレッジ Village」
横浜流星君主演の社会派サスペンス。監督&脚本は「新聞記者」「余命10年」等を手掛けた藤井道人氏。予告編を観た段階ではてっきり小説の実写映画化だとばっかり思っていたのですが、どうやら藤井氏のオリジナル脚本みたいですね。監督もやって脚本も書いて、才能のある人ってマルチだなぁ~
あらすじ
夜霧が幻想的な集落・霞門村に暮らす片山優(横浜流星)は、美しい村の山に建設された巨大なゴミの最終処分場で働いていた。母の君枝(西田尚美)の作った借金の返済に奔走する一方、職場の作業員に目をつけられた優は、浮かばれない日々を過ごしていた。しかし、幼なじみの中井美咲(黒木華)が東京から戻ったことから、優の人生が変わっていく。(Yahoo!Movieから丸パク)
映画冒頭からしばらく横浜流星君演じる「優」は終始うつむいていて暗く、無口で、そして職場では陰湿ないじめの対象になっていて(しかも無抵抗でただやられるまんまになっている)、しかも街を歩けば村人達からヒソヒソされている。どうしてこんな理不尽な状況が続いているのか見ていてしばらく分からないんだけど、だんだんと話が進んでくると彼を取り巻く状況が少しずつ観客にも提示されていって「なるほどな…そーいう事か」と分かってくる。
いわゆる「日本らしい【村社会】のネガティブな部分を煮詰めて凝縮させた」という話で、まー見ていて気分が良く人はまずいないだろうとは思いますが、何しろ役者の演技が上手くて惹き込まれますし、一旦持ち上がった話が段々不穏な方向に風向きが変わって来ると「ヲイヲイ…コレはどー落とし前付けるんだ?」って気になって仕方がなくなる^^;
昨年「流浪の月」という作品を観て、横浜流星君が凄く難しい役にチャレンジしていて、しかもその演技が素晴らしくて本当に息を呑むシーンが何度もあったんだけど、本作でもきっとご本人の人生で味わったことのない境遇+精神状態のキャラクターの役を演じられたと思うんだけど…彼、演技上手いねー若手イケメン枠の中でもちょっと頭一つ抜け出してる感ありますよね。本作でも映画冒頭の「人生完全に諦めた表情」から黒木華さん演じる「美咲」が村に戻って来て、美咲がアレコレと優に手を差し伸べる事で少しずつ状況が好転していくのに合わせて少しずつ表情が明るくなって行って、そして急転直下以降へと目まぐるしく表情が変わっていくんだけど、役者さんって本当に凄いなぁ~と感心させられましたね。
本作は横浜流星君だけでなく、ヒロインの美咲を演じた黒木華さん、一ノ瀬ワタルさん、古田新太さん、中村獅童さん等、とにかく芸達者が集まっていました。
ぶっちゃけ…え?と思うシーンもあったにはあったんだけど。例えば…アル中パチンカスの母親があんなに簡単に更生するのはチョロ過ぎないか?とか、一生掛かっても返せないハズの借金は何処にいったんだ?とか、中でも一番納得いかなかったのは「何故死体を埋める時にわざわざスマホも一緒に埋めたのか」という事。明らかに見つかったらヤバい画像をアイツが撮りまくってたのは彼らだって重々承知のハズなんだから、普通ならスマホは絶対に見つからないように&見つかってもデータが復旧出来ないように完全粉砕してそれこそ別の街の不燃ゴミで出す位の用意周到さがあってもいいと思ったんだけど。てか自分だったらそーする!←ヲイ、先ず人殺すなよ💦
あーまーでも今だったら画像や動画データをクラウドで管理してたらスマホがなくても警察なら調べようと思ったら調べられちゃうのか?うーん難しいのぅ…
ま、重箱の隅つつくのはこのくらいにして^^;
映画冒頭で虐められている優に対して「俺だったら耐えられないっす」って言っていた同僚の龍太が、美咲が帰って来て美咲とよろしくやっていると周囲からもバレバーレになって来た優に対して誰も手が出せなくなってきて(ヘタに身体に傷付けると美咲にイジメがバレる恐れがあるしね)、イジメの対象がいつの間にか龍太に移っているんですわね。それを見咎めた優に対して龍太が悲しそうな顔で「順番が回って来たって事すかね」みたいに言うシーンがあるんだけど、これこそ日本らしい嫌なシーンだよなーと思いましたよ。子供の頃、学校で理由もなくクラスの誰かが順番に皆から仲間ハズレにされるという事があって(大体1~2週間でターゲットが変わる)、一体なんなんだコレはと思っていたら、クラスの中でちょっと可愛くて目立つタイプのクッソ性格の悪い女がクラスの女子の大半を煽動してイジメを繰り返してた、という事があったんだよなー正にアレを思い出して軽く吐き気したわ。
同調圧力だとか「犯罪者の家族も犯罪者扱い」だとか、ゴミ処理場と反社の癒着だとか国からの補助金目当ての粉飾や地元有力者・政治家への賄賂だったり、権力を持ったモノが全てを持ち弱い者に尻拭いを押し付ける構造だったり、とにかく「日本ってこんな嫌なヤツらで出来上がってる」というシーンがてんこ盛り(滝汗)
全く救いのない話なんだけど、それを敢えて今回観た事で嫌な気分になった人が多かったなら、まだ日本には浄化する可能性はあるのではないか、とも思いましたよ。
そして…ラストシーンの優のあの言葉ではとても言い表せないような表情が…本当に日本大丈夫かなぁ?(ヲイヲイ~
本作唯一の救いは美咲の弟・恵一の存在かな。恵一を演じたのは…ジャニーズJr.なんだ(作間龍斗君)!へぇ~かなりお上手でしたよ、これからいい役者さんになるかもね!
横浜流星君主演の社会派サスペンス。監督&脚本は「新聞記者」「余命10年」等を手掛けた藤井道人氏。予告編を観た段階ではてっきり小説の実写映画化だとばっかり思っていたのですが、どうやら藤井氏のオリジナル脚本みたいですね。監督もやって脚本も書いて、才能のある人ってマルチだなぁ~
あらすじ
夜霧が幻想的な集落・霞門村に暮らす片山優(横浜流星)は、美しい村の山に建設された巨大なゴミの最終処分場で働いていた。母の君枝(西田尚美)の作った借金の返済に奔走する一方、職場の作業員に目をつけられた優は、浮かばれない日々を過ごしていた。しかし、幼なじみの中井美咲(黒木華)が東京から戻ったことから、優の人生が変わっていく。(Yahoo!Movieから丸パク)
映画冒頭からしばらく横浜流星君演じる「優」は終始うつむいていて暗く、無口で、そして職場では陰湿ないじめの対象になっていて(しかも無抵抗でただやられるまんまになっている)、しかも街を歩けば村人達からヒソヒソされている。どうしてこんな理不尽な状況が続いているのか見ていてしばらく分からないんだけど、だんだんと話が進んでくると彼を取り巻く状況が少しずつ観客にも提示されていって「なるほどな…そーいう事か」と分かってくる。
いわゆる「日本らしい【村社会】のネガティブな部分を煮詰めて凝縮させた」という話で、まー見ていて気分が良く人はまずいないだろうとは思いますが、何しろ役者の演技が上手くて惹き込まれますし、一旦持ち上がった話が段々不穏な方向に風向きが変わって来ると「ヲイヲイ…コレはどー落とし前付けるんだ?」って気になって仕方がなくなる^^;
昨年「流浪の月」という作品を観て、横浜流星君が凄く難しい役にチャレンジしていて、しかもその演技が素晴らしくて本当に息を呑むシーンが何度もあったんだけど、本作でもきっとご本人の人生で味わったことのない境遇+精神状態のキャラクターの役を演じられたと思うんだけど…彼、演技上手いねー若手イケメン枠の中でもちょっと頭一つ抜け出してる感ありますよね。本作でも映画冒頭の「人生完全に諦めた表情」から黒木華さん演じる「美咲」が村に戻って来て、美咲がアレコレと優に手を差し伸べる事で少しずつ状況が好転していくのに合わせて少しずつ表情が明るくなって行って、そして急転直下以降へと目まぐるしく表情が変わっていくんだけど、役者さんって本当に凄いなぁ~と感心させられましたね。
本作は横浜流星君だけでなく、ヒロインの美咲を演じた黒木華さん、一ノ瀬ワタルさん、古田新太さん、中村獅童さん等、とにかく芸達者が集まっていました。
ぶっちゃけ…え?と思うシーンもあったにはあったんだけど。例えば…アル中パチンカスの母親があんなに簡単に更生するのはチョロ過ぎないか?とか、一生掛かっても返せないハズの借金は何処にいったんだ?とか、中でも一番納得いかなかったのは「何故死体を埋める時にわざわざスマホも一緒に埋めたのか」という事。明らかに見つかったらヤバい画像をアイツが撮りまくってたのは彼らだって重々承知のハズなんだから、普通ならスマホは絶対に見つからないように&見つかってもデータが復旧出来ないように完全粉砕してそれこそ別の街の不燃ゴミで出す位の用意周到さがあってもいいと思ったんだけど。てか自分だったらそーする!←ヲイ、先ず人殺すなよ💦
あーまーでも今だったら画像や動画データをクラウドで管理してたらスマホがなくても警察なら調べようと思ったら調べられちゃうのか?うーん難しいのぅ…
ま、重箱の隅つつくのはこのくらいにして^^;
映画冒頭で虐められている優に対して「俺だったら耐えられないっす」って言っていた同僚の龍太が、美咲が帰って来て美咲とよろしくやっていると周囲からもバレバーレになって来た優に対して誰も手が出せなくなってきて(ヘタに身体に傷付けると美咲にイジメがバレる恐れがあるしね)、イジメの対象がいつの間にか龍太に移っているんですわね。それを見咎めた優に対して龍太が悲しそうな顔で「順番が回って来たって事すかね」みたいに言うシーンがあるんだけど、これこそ日本らしい嫌なシーンだよなーと思いましたよ。子供の頃、学校で理由もなくクラスの誰かが順番に皆から仲間ハズレにされるという事があって(大体1~2週間でターゲットが変わる)、一体なんなんだコレはと思っていたら、クラスの中でちょっと可愛くて目立つタイプのクッソ性格の悪い女がクラスの女子の大半を煽動してイジメを繰り返してた、という事があったんだよなー正にアレを思い出して軽く吐き気したわ。
同調圧力だとか「犯罪者の家族も犯罪者扱い」だとか、ゴミ処理場と反社の癒着だとか国からの補助金目当ての粉飾や地元有力者・政治家への賄賂だったり、権力を持ったモノが全てを持ち弱い者に尻拭いを押し付ける構造だったり、とにかく「日本ってこんな嫌なヤツらで出来上がってる」というシーンがてんこ盛り(滝汗)
全く救いのない話なんだけど、それを敢えて今回観た事で嫌な気分になった人が多かったなら、まだ日本には浄化する可能性はあるのではないか、とも思いましたよ。
そして…ラストシーンの優のあの言葉ではとても言い表せないような表情が…本当に日本大丈夫かなぁ?(ヲイヲイ~
本作唯一の救いは美咲の弟・恵一の存在かな。恵一を演じたのは…ジャニーズJr.なんだ(作間龍斗君)!へぇ~かなりお上手でしたよ、これからいい役者さんになるかもね!