天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画2023】「ザ・クリエイター 創造者」@53作目

2023年10月24日 | 映画感想
「ザ・クリエイター 創造者」

ご新規SFネタのようです。原作小説などはなさそうな…本作は監督&脚本を「ローグ・ワン(スター・ウォーズEP4の前日譚)」のギャレス・エドワーズ氏が手掛けているそうでして…自分、ローグ・ワンにめっちゃどハマったんですよね~♪だから本作もかなり楽しみにしてたんだ😊

あらすじ
AIがロサンゼルスで核爆発を引き起こした、今から50年後の未来。人類とAIの戦いが10年にわたって続く中、高度なAI兵器を生み出した創世者「クリエイター」の暗殺ミッション遂行のため、退役軍人のジョシュア(ジョン・デヴィッド・ワシントン)が敵地へ潜入する。彼がクリエイターの居場所を突き止めると、そこには少女の姿をしたヒューマノイド(マデリン・ユナ・ヴォイルズ)がいた。(Yahoo!検索情報から丸パク)

まあそもそもAIネタは多いしね。その殆どが「AIが暴走して~」系なんだけど本作もまあ似たり寄ったりのアプローチで、ただ既存のAI暴走系ネタとはちょーっと本作はまた色が違うんだな。そこがギャレス・エドワーズ氏ならではのカラーリングというのかね。
先ず50年後の地球は(本作の設定)大別して「大アメリカ様」と「西欧諸国(EU系)」と「NEW ASIA(ニューアジア)」という感じにザックリと別れていて、ニューアジアの雰囲気としては「ネパール+インドネシア+タイ+ベトナム+カンボジア、ちょろっとネオ東京(若干攻殻機動隊風味)」位の感じ。何故かそこにはアジアの二大巨頭「インドと中国」の色が全く感じられない…と言うか敢えて排除されている?とすら思わされる。コレはハリウッドの大資本を支えている中国様を敵に回すのを嫌った監督のアイディアなのか?w
そして舞台としては西欧諸国やらアフリカやオセアニア辺りの存在はバクッと無視されていて「AIをとことん排除したい大アメリカ様 vs AIを受け入れて共存しているニューアジアのクズども@但し大資本家の中国様とインド様は除く」という対立構造になっている。

いやぁ~んもう、清々しい程の「鬼畜米兵」っぷり✨

で、主人公のジョシュアはニューアジアでAI兵器を創造しているクリエイターを探して抹殺するというミッションの潜入捜査に入ってるんだけど、何故かそのクリエイターに最も近いと思われる重要人物・エマと恋に落ちて子供まで作ってしまう。この段階で「ヲイこの色ボケ野郎大概にせぇーよ」と思うんだが(苦笑)ここはドラマティックに行かないとネ!て言うか、本作って舞台はバリバリのSFなんだけど今思い返してみると設定がSFなだけでフツーに人情モノなんだよね。うんそこ見誤ると「陳腐なSF」とか「ありがちな設定」とかでバッサリ切り捨てられちゃいそうな気がする。

そんな訳で、「AIは人間ではない→のでぶち壊して(殺して)いい存在」と見るか「AIは確かに生身の人間ではないけれど、成長する人工知能を搭載し恋愛感情まで付帯させたらそれはもう、1つの人格として認めて共存するべきではないか」という葛藤から→人工知能の成れの果てとは言え、人間とAIが心通わせる姿は尊い(萌)というトコロまで昇華させたのが本作だと思うのですわ。だからAI達と信頼関係も築けるしケン・ワタナベ(AI)からはブラザー呼ばわりして貰える訳です。あ、本作渡辺謙さんはAIの首領みたいな役ドコロで登場しているのですが、英語と日本語ちゃんぽんの台詞回しで…コレは敢えてそういうキャラクター付けを監督さんがしたという事、なんだろうなやっぱり。
思い返すと本作チャプターが付けられていて章のタイトルが英語+漢字表記だったし、最後のスタッフロールも英語+カタカナ表記になってたし。監督は日本ヲタか?w

誰もが目を奪われるのはやっぱり子役(AI)のアルフィーを演じたマデリン・ユナ・ヴォイルズ 嬢よな。
本作でスクリーンデビューした子役ちゃんだそうだが今後どう成長していくのか非常に楽しみな存在であります。登場時はほぼ無表情・無感情でジョシュアに対しても大して興味を持った風でもなかったんだけど、話が進んでいく内にどんどん感情が発露していってジョシュアと分かち難い絆で結ばれていく様子に誰もが胸キュンになる事必至。

と、まあそんなこんなで…正直「SFモノ」として考えると色々ツッコミドコロ満載なんですが(ノマドのあの阿呆みたいな浮遊基地みたいなのとかな)、本作は敢えての「人情モノ」として楽しんで欲しい、しかも近未来は日本も「ニューアジア」と名乗ってAIと恋に落ちたりしちゃったりネ!いやーコレで少子化対策もバッチリだなぁーあははははー!(ヲイ



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする