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YouTube: Ryuichi Sakamoto - Thousand Knives
PART1はこちら。
さて、前号で財形貯蓄が、少なくとも金融機関にとっておいしい存在であることはわかりました。それでは、わたしたち職員にとってはどうなのでしょう。意識しないうちにお金が貯まっていくだけがメリットなのでしょうか。
わかりやすい例でいえば、財形をしていることで、その金融機関のさまざまなサービスを享受できる点があげられます。給振を指定していると、その銀行から金を借りるときに金利が優遇されたりするあれです。財形を行っていることで、その金融機関にとっての“お得意様”あつかいされるわけ。
しかしそんな表面的なことだけでなく、財形には別の側面もあります。期限付職員である○○さんは
「臨時だとねえ、財形も組めないんですよー」
と嘆いていましたが、つまり財形貯蓄を行えるというのはめぐまれた労働条件の下にいるという証明であり、金融機関はだからこそ財形を糸口に優良顧客(だかどうだか)を囲いこもうとしているのです。
財形は「職員」「雇用者」「金融機関」の協力のもとに成立しているもの。忘れられがちですけれど、実は労働者の権利という側面もあることをおぼえておいてください。え、わたし?やってますよー財形。でもやりすぎで手取りが少ない財形貧乏であることがちょっとなさけない。ご利用は計画的に。
※わたしが財形に熱心なのは、見かけの手取り額を小さくして妻を幻惑しようなどという、そんな不届きで不道徳な動機ではありません。ありませんとも。本日の一曲は、坂本龍一の最高傑作ではないかなあ「千のナイフ」
2012年11月号~「洪水の前」につづく。