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実はわたし、このシリーズだんだん好きになってきました。風祭がひっかき回し、麗子がぼけ、影山がつっこむ、このトリオ漫才にも磨きがかかっている。
奇怪な殺人事件の連続なのに陰惨さはかけらもなく、(主にアリバイくずしの)推理にもあまり無理はない。しかしこのフォーマットを守りながらベストセラーを続けるのはかなりしんどい作業だと思う。どこかで新味を出さなくてはならないので、今回はギャグを増量し、怪盗まで登場させている。
陰の支柱は麗子と影山のラブコメだけれど、風祭の栄転祝いの際に、影山がそぉーっと麗子のあとをつけているあたりの配分もいい。このふたりの関係を強めていないと、これからはちょっと苦しいかも。だって警視庁職員である麗子は、常に職務上知り得た情報をたれ流しているわけだから。それにしても、国立ってブロンクスあたり以上に殺人が多いんですねえ。
謎解きはディナーのあとで 3 価格:¥ 1,575(税込) 発売日:2012-12-12 |