事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「女王」 連城三紀彦著 講談社

2015-02-11 | ミステリ

おととし亡くなった連城さんが(あとがきを編集者が書いていて泣かせる)、90年代後半に雑誌連載していた大長編。ここまで単行本化されなかったのはなぜだろう。

語り手の「私」は、戦後生まれなのに東京大空襲の記憶があり、それどころか南北朝、そして邪馬台国の時代まで……はたしてそれはなぜか。もんのすごい大風呂敷を広げ、これ、どう始末するつもりなのかと不安に思っていたらそうきたか。連城さんらしい、というよりも島田荘司みたい(笑)。

はたして邪馬台国とはどこにあり、どんな生活だったかは想像もできないので、きっとこの小説のとおりなのだろうとわたしは結論づけました。歴史好きはこの異形の作品をどう評価するのだろう。

コメント
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