事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

全校集会。

2016-03-12 | 受験・学校

Live and Let Die Opening Title Sequence

全校揃った最後の集会になります。

今から日本の将来にとって、とても大事な話をします。特に女子の人は、まず顔を上げて良く聴いてください。女性にとって最も大切なことは、こどもを2人以上生むことです。これは仕事でキャリアを積むこと以上に価値があります。

なぜなら、こどもが生まれなくなると、日本の国がなくなってしまうからです。しかも、女性しか、こどもを産むことができません。男性には不可能なことです。

「女性が、こどもを2人以上産み、育て上げると、無料で国立大学の望む学部を能力に応じて入学し、卒業できる権利を与えたら良い」と言った人がいますが、私も賛成です。子育てのあと、大学で学び医師や弁護士、学校の先生、看護師などの専門職に就けば良いのです。子育ては、それほど価値のあることなのです。

もし、体の具合で、こどもに恵まれない人、結婚しない人も、親に恵まれないこどもを里親になって育てることはできます。

次に男子の人も特に良く聴いてください。子育ては、必ず夫婦で助け合いながらするものです。女性だけの仕事ではありません。人として育ててもらった以上、何らかの形で子育てをすることが、親に対する恩返しです。

子育てをしたら、それで終わりではありません。その後、勉強をいつでも再開できるよう、中学生の間にしっかり勉強しておくことです。少子化を防ぐことは、日本の未来を左右します。やっぱり結論は、「今しっかり勉強しなさい」ということになります。以上です。

……いま話題の、大阪の校長が全校集会で語ったこと。表沙汰になったのは、匿名の電話が(あの)大阪市教育委員会にあったからだという(朝日の報道)。本気かどうかは知らないが、大阪市教委は処分を検討しているとか。「不適切な発言」だと。

最初にこの“校長談話”が報じられたとき、出産と子育てを女性に丸投げした無責任な話をしやがってと思った。でもとりあえず原文にあたればそこまでバカな話をしているわけではないように見える。体裁は整っている。しかし、よく考えればこれはたちの悪い話ではないですか。

こう発言した校長は堂々と取材に応じ、この話で傷ついた生徒がいたら真意を説明するとしている。つまり、この話はつい口がすべったとかそういうレベルではなく、彼が本気で考えたことを、三年生が卒業する前に放ったのであろう。

罪深いと思う。

大阪といえば、民間から登用した校長がこれでもかと問題を起こしてきたことで何度も特集した。この校長が民間出身かは知らないし、どのような経緯で再任用までされて校長を継続しているかはわからない(山形には公立の学校に校長のまま再任用される制度はない)。でも、市教委のおぼえのめでたい人物ではあったのだろう。

その前提を抜きにしても、この発言は罪深い。

さまざまな装飾はほどこされているけれど、この発言が実は女性だけに向けられていることは誰でも読み取れると思う。そうではないとすれば、男性だって子育てのためにキャリアを積むことを保留しなさいと言わなければ公平を欠く。

揚げ足とりだと思われるのは心外なので、例の「保育園落ちた日本死ね」と並列させるとわかりやすいはずだ。

産めよ増やせよ地に満ちよ、とこの校長は言う。しかし妊娠のその先に待っているのは産科医も見つからず、保育園も必死にならなければ入園できない現実。それを知りながら(知らないとしたらもっと罪深い)、日本のために子を産めとする考え方こそ少子化の根源だと思う。

盲目的に愛する対象としての子どもではなく、社会に貢献する存在としての子どもしか要求されていないことを、世の母親、だけでなく父親は感じているんだと思う。子どもをつくっても、この国ではどうやら幸せにはなれないなと。だからわたしはあの匿名ブログに完全に賛同する。

ふざけんな日本。

保育園増やせないなら児童手当20万にしろよ。

保育園も増やせないし児童手当も数千円しか払えないけど少子化なんとかしたいんだよねーってそんなムシのいい話あるかよボケ。

国が子供産ませないでどうすんだよ。

……本日の一曲はウィングスの「死ぬのは奴らだ」。壮麗なアレンジ。クルマで聴きながら興奮。ジョージ・マーティン追悼として。アルバート・ブロッコリはポールのこの曲に少なからず不満だったようだけれども。

コメント (2)
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