PART13はこちら。
ケイト・キャプショーから情報を得て、若山富三郎に会う算段をつけるニック。彼女はどうしてニックにこうまで肩入れするのだろう。もちろんラブストーリーがないと娯楽映画として成立しないのは確かだろうが、それ以前に日本への彼女の愛憎が影響しているととるのは深読みにすぎるだろうか。
菅井(若山)がいるゴルフ練習場を訪れるニック。この、都会のど真ん中のゴルフ練習場という存在もアメリカ人には奇異にうつるのだろう。こんな狭いところでボールを叩くぐらいなら、さっさとコースに出ろと。国土が狭いんだよ日本はよ。
ボディガードとして安岡力也登場。むちゃくちゃな怪力を発揮。なにしろホタテマンですし。
若山が流暢な英語で語る(実は英語の部分は吹替で、電気的加工がなされていることがバレバレ)。
「奴(佐藤)はアメリカ人と同じさ。信じるものは金だ。おれが10才のとき、B29がやってきた。おれの家族は3日間防空壕で暮らした。出て来たら、街は消えていた。燃える火は雨を呼んだ……雨、黒い雨だ」
これが、タイトルの由来。納得できるような、できないような。
佐藤と親分衆の取り引きが始まる。いったいここはどこだ?お茶畑なのかな……特典映像でようやく判明。アメリカの葡萄畑だったらしい。とにかくロケのあいだ、のべつまくなしに雨が降っていたので、バイクシーンには苦労したとか。
まあ、「野性の証明」のラストよりは日本に見えたんですけどね。以下次号。